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ファドの良質な編集盤を精力的にリリースし熱心なファンを魅了し続けているポルトガルのレーベル:Seven Musesから、新たなファドの編集盤が届きました。今回は、ファドの歴史上に残る偉大な女性歌手焦点を絞った作品です。「ファドの女王」アマリア・ロドリゲス、「アマリアの唯一の好敵手」マリア・テレーザ・デ・ノローニャの今も人気の高い二人に、これまであまり日本では紹介されてこなかった大御所女性ファド歌手3名の計5名、それぞれ4曲ずつ計20曲を収録しています。
エルミーニア・シルヴァ(1907-93)はアマリアより一世代上の大スター歌手。「大衆が狂信に等しいほども愛している」と評されたほどのポルトガル国民の支持を受け、ファド歌手としてだけではなく、ミュージカルの主演女優としても人気がありました。その人気は1920年代から50年代頃まで長く続き、数多くの名曲・ヒット曲を歌った国民的大歌手です。ベルタ・カルドーゾ(1911-93)もプレ・アマリア世代を代表する女性ファド歌手。「ファディスタの狂気」というニックネームが付けられ、これはデビュー曲から取られていると共に、それほど大衆の熱い支持があったということを表現しています。「声に涙を持つ歌手」と評され、その情感溢れる歌声はブラジルでも人気を集めました。フェルナンダ・マリア(1937-)は5人のうち最も若い世代。まだ十代半ばの50年代から人気を得始め、60〜70年代には多くのレコードを残しました。一方で人気絶頂期に国外公演は一切断って、自身が経営するファド・ハウスでのみ歌い続けたなど、ストイックな歌手活動を貫いています。そんな意志の強さを感じさせる、凛とした歌声が魅力的です。
アマリア・ロドリゲス、マリア・テレーザ・デ・ノローニャも現行のCDでは入手困難な楽曲/テイクを含む選曲。まずはファド初心者にその魅力を知ってもらうに相応しい編集盤としてお勧めしますが、熱心なファンの方にも大きな収穫があるはずです。
選曲:デボラ・ロドリゲス



※本商品は日本語による説明をつけた帯は添付されておりますが、日本語解説は付いておりません。予めご了承ください。

Amália Rodrigues
1. Dura Memória/ 2. Acho Inúteis as Palavras/ 3. Vagamundo/ 4. Vamos os Dois Para a Farra
Maria Teresa de Noronha
5. Desengano/ 6. Mouraria/ 7. Minha Mágoa/ 8. Minha Dor
Hermínia Silva
9. História do Fado/ 10. Maldito Fado/ 11. O Bom Fado/ 12. Fado do Cavaleiro Tauromáquico
Fernanda Maria
13. Saudade Vai-te Embora/ 14. Isto é fado/ 15. A Razão do Meu Viver/ 16. Podes Voltar
Berta Cardoso
17. Vida Vazia/ 18. Destino/ 19. Tia Macheta/ 20. Perna de Pau