処女作『成城映画散歩』が映画関係者にも高く評価された著者、高田雅彦。本書は、黒澤作品に偏って三船敏郎が語られることを嘆く筆者が、三船プロダクションの全面的なバックアップを得て書き下ろした”三船賛歌”である。白眉は三船の、黒澤以外の出演作品の面白さや見どころを、主演作・助演作・外国映画の3カテゴリーで10本ずつ選び、三船自身のコメントも交え紹介する第2部だが、さらに俳優仲間やスタッフが語る三船敏郎の演技の魅力やメソッドをまとめた第1部、そして種々の資料が盛りだくさんの第3部など、資料的価値が極めて高く、三船を語る上で欠かせない一冊となろう。第1部 演技者・三船敏郎第1章 三船敏郎、役柄の変遷を追う第2章 [特別寄稿]三船敏郎のまなざしに射ぬかれて第3章 三船敏郎を語る第2部 三船敏郎の出演映画を見る第1章 三船敏郎、この10本【主演作篇】第2章 三船敏郎、この10本【助演作篇】第3章 外国映画における三船敏郎第3部 三船敏郎の光と影第1章 三船敏郎と戦争第2章 三船プロダクションのトリッセンススタジオと三船芸術学院三船敏郎出演作品一覧三船敏郎 受賞歴あとがき