バッハ
①イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971
②4つのデュエット BWV802~805
③半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903
④フランス風序曲 ロ短調(パルティータ) BWV.83
アンドラー・シフ(ピアノ)
録音:1982年、1991年
シフのバッハは現代の聴衆にもっともフィットする演奏と言える。バッハ音楽の本質を巧みに捉えつつ、バッハと独自に対峙しながら、作曲者の意図した音楽に迫ります。よく磨かれ、粒が見事に揃い、鋭さ、力強さ、しなやかさ、暖かさを併せ持ったピアノの音色がシフのバッハ解釈を我々に伝えます。②と③は1982年、シフが29歳、ほぼデビュー時の録音です。①と④はそれから9年後の録音です。ピアノで聴くバッハは、もちろんグールドの演奏が基準になりますが、「ピアノの音の美しさ」を求めるならシフ盤が急浮上してきます。気持ちの良いテンポも特筆ものです。決してイン・テンポでも、ザッハリッヒな表現でもなく、適度な伸び縮みがあり、音楽が自由に呼吸している、こんなに生き生きとした気持ちの良いバッハはそう聴けるものではないと思います。短調好きの私は「フランス風序曲」が大好きです。
何をおいても、この演奏の特徴は、その美しさです。けっして技巧を際立たせることはなく、作品に対して常に知的なアプローチを行い、作品の特性や構成を綿密に研究したところから成り立っている。バッハにおける彼の演奏スタイルは、右手と左手による音の造詣のバランスの良さを極め、しっかりとした和声表現の巧みさを聴き手へと伝達する。特に「フランス風序曲」は愉悦感に溢れた感動的な演奏となっている。「半音階的幻想曲とフーガ」も情熱とファンタジーにあふれています。
シフはイギリスのジョージ・マルコムというハープシコードの名手から、この楽器の演奏の手ほどきを受けてもいるため、バロック期における鍵盤楽器の演奏解釈にも熟知している。そのことにより、スカルラッティやバッハ、モーツァルトらの音楽作品には、ただならぬ造詣の深さを持っており、その結果から特にバッハ作品に対する彼のピアノ演奏が、実に見事なものとなっている。
輸入盤【廃盤】 15
盤面微すれありますが再生問題無し
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