廃盤名盤希少。
盤面綺麗です。
第2楽章のホルンは素晴らしい。
ムラヴィンスキーやゲルギエフとは異なり温かい雰囲気のする第5番です。
スヴェトラーノフのチャイ5ライヴ!
1997年9月5日のデジタル録音。第2楽章の開始前にスヴェトラーノフが「ダイアナ妃に捧げる」とスピーチしていたことでも有名なコンサートのライヴ録音(CDではカットされていますが)。フィルハーモニア管やロンドン響といったオーケストラへの客演を通じて英国と深い関係にあったスヴェトラーノフがみせた優しい配慮です。
とはいえ、演奏はその第2楽章でさえ感傷的なものでは決してなく、交響曲としての堂々たるフォルムが、N響のバランスの良いサウンド(松崎氏の完璧なホルン!)によって生かされた見事な演奏となっています。ロシアのオーケストラの演奏とは趣のだいぶ異なるサウンドですが、これはこれで聴きごたえがあります。
しかし、最大の聴きものは組み合わせの『スラヴ行進曲』かもしれません。ここでスヴェトラーノフはかなり遅いテンポをとっており、その重量感たっぷりの巨大な音楽はまさに圧倒的。スヴェトラーノフの他の『スラヴ行進曲』を上回る大名演です。
・チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 作品64
・チャイコフスキー:スラヴ行進曲 作品31
NHK交響楽団
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)