ベートーヴェン
①交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
②交響曲 第7番 イ長調 作品92
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1983年12月 ベルリン
シューマンが「ギリシャの乙女」と評した、アポロ的ともいえる古典的な均整美を湛えた第4番。ワーグナーが「舞踏の神化」と形容した、ディオニソス的ともいえる生命力溢れる第7番。ベートーヴェンの対照的な性格の交響曲2曲を収録した一枚です。カラヤンのベートーヴェン解釈の総決算ともいえる、美しく彫琢された円熟した演奏です。
ずっしりとした重さの中にも軽快なところがあり、60年代、70年代の録音のものもよく聞きましが、この盤は80年代のデジタル録音盤です。久しぶりに聴きましたが、ベートーヴェンのオーケストレイションに心が唸ります。同じシリーズもの聴く意欲をそそります。何度聞いても新しい発見があります。
交響曲第4番は前回の録音よりも、弦の美しさに磨きがかかっています。第7番はカラヤンのレパートリーのなかでも、曲の解釈があまり変わっていないのでカラヤンとしては珍しいです。例によって第4楽章は高速テンポ。それでも統制のとれているベルリン・フィルの技術はすばらしいです。
カラヤン=ベルリン・フィルによる最後の「ベートーヴェン交響曲全集」の中の1枚。「一糸乱れぬアンサンブル」とはまさにこういう演奏。迫力ある「オーケストラの合奏美」を楽しむには最高の演奏である。第7番は全ての楽章にダンスの要素が隠されていて、それぞれのダンスの雰囲気を聞き分けて楽しむという鑑賞の仕方もある。確かに、曲目解説には、この曲について「後にワーグナーが、『舞踏のアポテオーゼ(神髄、極地)』と語った」とか、「リストが『リズムの権化』と言った」とか書かれている。ベートーヴェンというと、あの有名な苦悩に満ちた、しかめ面の肖像画から「堅苦しい音楽を作曲した人」という印象を多くの人がもつが、曲の中に隠されたからくりを知り、それを楽しみながら聴くと音楽から受ける印象はまったく異なってくる。
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