大きく振りかぶって　１～32巻

ひぐちアサさんの野球漫画「大きく振りかぶって」 売り出した当初は、「女性の描いた甲子園漫画」というのがキャッチフレーズだったような…。 部員は1年生だけで、監督が女性、というチームの物語です。 まだ続きがありますが、32巻まで所持しています。 初めの方の巻は、キズ・汚れ・折れ少しあります。あとはきれいです。 作者のひぐちさんは、レッズの地、埼玉に生まれながら、小学生のころ「ドカベン」を、そのボールカウントまで記憶するほど読みふけっていたといいます。中高生ではソフトボールクラブに。そして、地元の高校が甲子園に出場したことがきっかけに取材をして生まれたのがこの「大振り」ということです。 なんと、初めに予定していたキャッチャーの名前は「阿部伸之介」で、そのあと何と高校野球に「阿部慎之助」選手が出てきて、やがて巨人の看板になって、何となく同じ名前ではアカンかなと思い、「阿部隆也」にかえたとか…。コミックにはところどころ「おまけのページ」があり、こんな話や、初心者にわかりやすいルールの話などが載っています。作者の「誰にでも伝わるように」という思いがわかります。 私は小学生のころはピッチャーがやりたかったけど、ひ弱で、球が本当に遅かったので、主人公の三橋君には自分を重ね合わせて入れ込んでしまいました。近所の子に誘われ、ほめられて野球好きになったのも同じです。 書き方の特徴として、三橋君が主人公ですが、視点がどんどん変わり、対戦相手も含めて様々な子の思いが描かれています。だから、みんなを応援しよう、という気になります。 高校野球に（プレーするほうでも、観るほうでもOK）最近興味を持ち始めたぐらいの方や、女性監督が活躍できる未来を応援したい方に、読んで頂けたら嬉しいです。 ガンガン野球をやっている方や、いわゆる「硬派」の漫画が好きな方には向かないかな、と思います。（個人の感想です）