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講談社学術文庫●芭蕉の世界(尾形仂)版元品切重版未定

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著:尾形仂 装丁:蟹江征治 解説:目崎徳衛 昭63 版元品切重版未定●中古。並品。古書相応の経年変化(ヤケ、スレ、カビあとなど)がある場合があり、新本の状態ではありません。製本のイタミ、破損ページ、書込みなどにつきましては極力点検しておりますが、見落としあればご容赦ください ●’95年版。発売時定価~932+税円 ●江戸元禄期、俳諧を単なる言葉の遊びから人生詩へと大きく発展させた芭蕉。本書は、その芭蕉の天和(てんな)期の漢詩文調から元禄期の“軽み”への道に至るまでの作品の内面的世界に焦点をあて、俳諧の座という仲間との係わりの中で、“笑い”の意味を追求し、さらに古人の詩心をたずねて『おくのほそ道』へと出立し、ついにその俳諧精神“不易流行論”を確立した過程を、広い視野からとらえた。座の文学の新視点から描いた異色の芭蕉文学論。 目次●1 芭蕉の誕生 ・芭蕉誕生前/杜甫の佗びをはかる/孤独の底の共感/杜甫の詩境/盥(たらい)に古人の詩情を聞く  ほか ●2 「野ざらし」の旅 ・旅立ちの心/観念と感覚の乖離(かいり)/猿を聞く人/天命の悲しみ/木枯しの姿  ●3 「冬の日」の交響(1) ・連句のルール/発句・脇・第三/四句目から六句目まで/初裏(しょうら)の一句目から六句目まで ●4 「冬の日」の交響(2) ・初裏の七句目から十二句目まで/名残の表六句目まで/名残の表七句目から十二句目まで/名残の裏 ●5 「笈の小文」の旅 ・風狂の旅人/能舞台のワキ僧/吉野の桜/須磨・明石/蛸の夢 ●6 「猿蓑」の達成 ・俳諧史の展開/都近き心/閑の系譜/連衆心(れんじゅしん)の中で/「猿蓑」の達成 ●7「軽み」への道 ・軽みへの志向/重みと軽み/点取俳諧の流行/「軽み」への新たな決意/日常性の中の詩/自由無碍(むげ)の境地 ●8 『おくのほそ道』の世界 ・『おくのほそ道』の執筆時期/首尾の照応/三角形の構図/前半と後半と/曾良の旅日記との比較  ほか ●9 不易流行 ・老荘的筆法/この一筋/造化随順/不易流行論の構造/不易流行論の必然性 ●10 本情論 ・詩領域の拡充と表現の自由/「松のことは松に習へ、竹のことは竹に習へ」/本情論/風光の真本意と本情