『風をひらく (月影)』2017年作品 サイズA2
夜はいのちにあふれている。
歌にあふれ、美しさにもあふれている。
夜に自然のなかに行ってそこで耳を傾けたことがあるだろうか?
自然に耳を傾けることをわたしは「風をひらく」と呼んでいる。
夜に自然のなかで静寂と平安に包まれて風をひらくのは格別の体験になる。
どこが格別かというと、われわれの五感の全部が役割を変化させるからだ。
闇のなかで世界が見えなくなると、耳がよりとぎすまされてくるし、鼻は鼻でさまざまなにおいにたいして敏感になる。
音とにおいをとおして、われわれは次元の異なる自然の中に入り込むことができる。
夜の鳥や虫たちの歌う声や、夜の風。
あらためて目を閉じてみれば、世界と自分のつながり方が昼間とはまったく異なることを知覚できるだろう。
夜の闇のなかで風をひらくことは、世界を創られた存在と一体化することなのである。
追記 : この絵はわたしの祖母の少女時代をイメージし、ヴィジョンを得て描きました。
アリゾナへ帰り16歳で天涯孤独となった彼女ははぐれたコヨーテの子供を拾って飼っていたそうで大切な友達だったそうです。
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スピリチュアルアートクリエイター 吉田 虎玄
アメリカ先住民 アパッチ族の血を引くクォーター
20代前半にイラストレーター、背景画家としてテレビの名作アニメのシリーズ制作や、劇場版では宮崎 駿氏の『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などにも携わる。
現在は、スピリチャルなエネルギーやパワーを感じさせる「神龍」シリーズ。
天使や妖精、動物を描くヒーリングアート、LINEスタンプ『ハッピーキュートドラゴン』などを制作。
さらにネイティヴアメリカンの生き方や世界観を伝える講演会などでも活動中。
イラストボードに手描きで描いた作品です。
額装は白いアンティークな木の額装がされています。