※御目に留まるものがございましたらお気軽に詳細画像をお申し付けください。
KPM (ベルリン王立磁器製陶所)をご存じでしょうか?
マイセンの磁器は優れた品質の上に商品の価格帯が幅広く、また、等外品を多出しながらも積極的に販売するなどして販路を拡げ名実共に世界でトップの磁器メーカーの地位を築いてきました。
一方、1763年に創立されたKPMは制作販売する物の何と9割を白磁が占め、残る1割は非常に高額な価格の物・・と決して器用とは言えないやり方を取っている印象です。
さて、マイセンの最高峰を三つ挙げろと云われたら、多くの方が「FFブルーメ」「ブラウンスドルフ」「アムステルダム様式」、この三つを挙げるのではないでしょうか?
何の最高峰かと云いますと「マイセンの花絵付け」の最高峰でありまして、他の絵付けや技巧はさて置き、あくまで「花絵」のトップランクは何だろうかというお話です。
こちらはマイセンで云えば「FFブルーメ」、つまりメーリアン女史の植物画をもとに描かれた花の絵に似ておりませんか。
ただし、この花絵付けで使われている色合いは随分とシックでお洒落ではありますが。
そしてマイセンは躊躇なく蛾も描きますので、蝶を選択したこちらのKPMは幾らか目に優しいかもしれません。
絵の勉強をなさっている方々にとっては、その光と影や色選びは興味深いお手本にもなりましょう。
カーネーション(⑥)の金縁に欠けがございます。幅3mm程です。絵付けが一部取れている箇所があるお皿(④)や金縁にやや薄れが見られるお皿も複数枚ございます。この年代では致し方無い程度のスレ傷やカトラリー痕、釉薬の取れなどもございます。
殊更仔細に書き並べましたが、世間一般の物差しではアンティーク美品になろうかと思います。
この大きな花のシリーズは同じ構図の一般的な花と蝶の皿で描かれる花絵付とは一線を画すものであり、購入を決心するにはかなり勇気が要る価格帯です。
思わず目を見張り、息を止め、あとは長〜い溜息。
この花達にも、してやられました。
ご検討いただけましたら幸いです。
(御参考)
直径 : 約 24.8 〜25.2 cm
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