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西村京太郎★黙示録殺人事件&ミステリー列車が消えた★ 新潮文庫

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西村京太郎★黙示録殺人事件&ミステリー列車が消えた★ 新潮文庫
Item Description

★商品説明★ 西村京太郎著 「黙示録殺人事件&ミステリー列車が消えた」 新潮文庫

 「黙示録殺人事件」         平成 6年 5月 文庫39刷
 「ミステリー列車が消えた」     昭和61年 4月 文庫7刷
      定価    520円、440円+税  431頁、409頁

★著者略歴★  1930年、東京生れ。菓子屋の長男として生れる。電機工業学校を退学後、陸軍幼年学校に転校。しかし、終戦でふたたび工業学校に戻り卒業。人事院の前身で公務員として11年勤務の後作家として独立を決意をして、昭和36年「黒の記憶」を雑誌掲載するが評判にならない。その後職業を転々としながら小説を書き続け、昭和38年「歪んだ朝」でオール読物推理小説新人賞。昭和40年「天使の傷痕」で第11回江戸川乱歩賞。この辺で有名になる。昭和41年スパイ小説「D機関情報」。昭和50年代に「消えた・・・」の消失物で推理作家としての地衣を不動のものとした。その後、昭和53年「寝台特急殺人事件」を第一作とするトラベルミステリーで日本最長のシリーズを開始する。昭和54年「終着駅殺人事件」で日本推理作家協会賞。トラベルミステリーの主役・十津川警部を、知らぬ者無し。この作品群無しでTVの推理ドラマは語れない。

★作品内容★  解説にあるように、著者の節目となる作品2冊。著者は社会派ミステリの作家としてデビューし、江戸川乱歩賞などを受賞した。初期では、スパイ小説、パロディや時代小説まで幅広く書いていたが、十津川警部というシリーズキャラクターを生み出し、動機を掘り下げるものから「黙示録殺人事件」では動機にこだわらなくなり、ついに「ミステリー列車が消えた」でゲーム性を強く打ち出す。
 <黙示録殺人事件> 十津川警部とよくコンビを組む亀井刑事の家族サービスの場面から始まる(亀井刑事は45歳二人の子供を持つ父親)。銀座の繁華街に突如蝶が舞飛ぶ。そしてその後に若い男の死体が。発見される。しかし、これは始まりに過ぎなかった、毎日曜日若者の死体が発見されその腕には聖書の言葉を刻んだブレスレットが。宗教を名乗るカルト集団、公儀の為と言いながら企業を脅迫し、その指導者は北海道に”神の国”を作ろうとするが、実体は若者を扇動する独裁者だった。そして若者たちは抗議の自殺をしたのか、それとも殺されたのか。推理小説としては推測ばかりで証拠は何もないが、発表が1980年といううことを考えると、その後起こったカルト集団の事件を予言していたようにも思える。
 <ミステリー列車> 民営化される前の国鉄を舞台にした十津川刑事シリーズの一冊。国鉄は慢性的に赤字に苦しみ、赤字解消の一環として企画列車を計画した。その一つがミステリー列車だ。東京駅を深夜に発車して翌々日の午前に東京駅に戻るという以外は乗客に行き先は知らされていない。でもその珍しさに400人の募集に20倍以上が応募した。そして予定通り、深夜に東京駅を発車した。翌日、予定の駅に着かなく、国鉄の総裁に一本の電話が四百人を誘拐した身代金として十億祓えと。十津川刑事が呼び出されて捜査を開始するがまんまと身代金を奪われてしまう。列車の集中管理もスマホもない時代だから成立するトリックで今では嘘くささを感じるが、それを忘れれば、13両長さ200メートルを超す列車と乗客4百人をどうやって消したのか、大掛かりな仕掛けは読んで面白い。列車と乗客をどこで入れ替えたのか。犯人はどんなグループなのかワクワクしながら読める。

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