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越前漆器とは
越前漆器の歴史
越前漆器の起こりは約1500年前の昔にさかのぼり、当時の皇太子(後の継体天皇)が壊れた冠の修理を塗師に命じたことがきっかけといわれています。
塗師が修繕した冠と合わせて黒漆の椀も献上すると、皇太子はその出来栄えを大変気に入ったそうです。
そこで光沢の美しさに魅せられた皇太子が、この地域での漆器作りを奨励し現在までの越前漆器の発展につながっています。
越前漆器の特徴
堅牢、そして優美。越前漆器はその成り立ちから、頑丈なつくりでありながら視覚的な美しさも合わせてお楽しみ頂ける漆器となっています。
「花塗り」という技法も特徴で、はけの跡や埃などが残らぬよう仕上げの漆を塗り、そのまま乾燥させます。
越前漆器の生産工程
・素地
まずは漆器の原型の制作から始まります。
丸物ならろくろで削り、角物なら裁断や組み立て、合成樹脂素材の場合は熱加工して成型されます。
・塗り
中塗りと中塗り研ぎ、そして上塗りを繰り返します。
塗師の技によって均一の厚さ・そして魅力的な光沢が生み出されます。
合成樹脂の場合はスプレーによって塗りが行われるものもあります。
・加飾
蒔絵師・沈金師が漆器に絵や紋様を加えます。
蒔絵は漆で描いた絵に金粉を蒔きつけることで描き、沈金はノミで削った溝に漆を入れ金粉を入れることで描きます。
蒔絵・沈金の導入
明治時代までは「片山椀」という堅牢かつシンプルな漆器が製造されていました。
徐々に新たな技術が導入されるようになり、京都から「蒔絵」、輪島から「沈金」の技術が取り入れられたことで、越前漆器は絢爛豪華なデザイン性も併せ持つようになります。
業務用漆器として
明治時代半ばに入ると、椀類だけでなく、重箱や盆、花器などといった多彩な商品ラインナップが展開されていきます。生産エリアも広がり、業務用漆器としても発展しました。
現在では全国でもシェア率8割を超えるまでに成長しています。
様々な使用用途
ちょっとした遊び心をかたちにして暮らしに彩りを添えたいとき、特別な日をもっと輝かせたいとき、集まったみんなの気持ちをいっそう引き立たせたいとき…。
越前漆器産地では、暮らしの中のいろいろな場面で漆器が活躍しています。
身近に漆器のある暮らしの楽しさ、味わい深さをみんなが知っているからです。
普段使いにも、トクベツな日にも。是非お手にとってみてください。
お正月などの季節行事に
出産祝い・結婚祝いなどの贈答品に
イベントでの雰囲気づくりに
普段使い用に
海外の方へのお土産に
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