日本語とは漢字、カタカナ、ひらがなの三種の文字の特異稀なる混成体である。万葉仮名発生の淵源に遡り、ひらがな誕生と重ねの美学をうみだした日本文化の秘密に迫る。書字探究の地平から国文学研究の陥穽を問う！ 　　　　　解説／佐伯順子序　日本の文字ーー「無声の思考」の封印を解く序　章　なぜ日本語だけが三種類の文字をもつのか第一章　文字再考第二章　漢字、ひらがな、カタカナ第三章　書く文明、話す文明第四章　点画の書法ーー東アジアの「アルファベット」第五章　文字と文体第六章　堕ちゆく日本語の再生万葉仮名でよむ『万葉集』はじめに第一章　万葉仮名とは何か第二章　異形の漢字＝万葉仮名が語る意味第三章　文化の曲り角ーー表語文字から表音文字へ第四章　女手・平仮名の成立によって何が変わったのか終　章　万葉歌の二重性ーー万葉から古今へひらがなの美学はじめに第一章　ひらがな誕生第二章　女手の小宇宙第三章　女手のゆくえ結びの章　ひらがなの美学ひらがな対談　小松英雄＋石川九楊凡　例解　題解　説　女手と女性のエクリチュール（佐伯順子）