「雁木の最大の魅力は、角換わりや横歩取り、相掛かりの相居飛車は相手に合意がなければできないのに対し、ほぼ確実に組むことができることである。他の相居飛車の定跡を覚える時間が無い方には救世主となるだろう。そして今後、居飛車党にとっては相手に指されると必ず対策を用意する必要があるので、雁木はこれからの時代、居飛車党の必修戦法と言えるのではないだろうか」(まえがきより)2017年から突如としてプロ棋界に現れ、爆発的な大流行となっている雁木戦法。そのバランスの取れた陣形から繰り出される速攻はまさに現代将棋の潮流の最先端を行くものです。稲葉陽八段が言うように、この戦法の魅力は相手に関係なく採用できること。雁木が優秀なら居飛車党は雁木だけ覚えればいいのです。逆に言えばこれからの居飛車党は常に相手が雁木にしてくる可能性を考えなければいけません。本書はこの必修戦法「雁木」について、トッププロ稲葉陽八段が最新研究を惜しみなく披露したものです。まだ定跡が確立していない戦法でもあるため、トッププロといえども手探り状態の部分もありますが、それも含めて現代将棋の最先端を感じ取っていただければ幸いです。新型雁木のすべて 目次序 章 雁木戦法とは第1章 角換わりからの雁木 第1節 ▲8八銀・2六角型 第2節 ▲6八銀・▲4六歩・後手△5四歩型 第3節 相雁木ー相腰掛け銀第2章 横歩取り拒否からの雁木第3章 後手振り飛車模様からの雁木第4章 実戦編