盛夏セール！山田えいじ「ペペも悲しいか」(集英社「りぼん」別冊ふろく)

「ペスよおをふれ」の大ヒットで知られる 山田えいじの「ペペも悲しいか」 集英社「りぼん」の昭和37年７月号別冊ふろく 経年劣化で色あせ、シミ、ヤケがひどく 表紙や裏表紙は大きな破れや 水濡れの跡があります 入手時に青カビが浮いていたのは 綺麗に拭き取ってあります 本文の保存状態はそれほど悪くなく 復刻されていない作品で貴重なお品 山田えいじは大正10年生まれ 太平洋戦争では戦艦大和の乗組員でしたが 大和沈没の折はたまたま 横須賀砲術学校に派遣されていたため 九死に一生を得て復員します 昭和21年から日本画を本格的に始め 広島の中国新聞社発行各紙の連載小説や 児童向け雑誌「少年少女譚海」の 挿し絵画家として活躍するとともに 「小学生新聞」に自作の絵物語 「少年柔道王」を連載し人気を得ます 昭和32年に 講談社の月刊少女誌「なかよし」に発表した 読み切り「ふたりのロッテ」が好評を得て 講談社の専属作家となり 昭和32年９月号から「なかよし」で 連載を開始した「ペスよおをふれ」が 当時人気絶頂だった少女歌手松島トモ子の主演で 連続ラジオドラマ化されるほどの大人気を博し 漫画の人気調査では 長谷川町子の「サザエさん」を抜いて ３年連続でトップになり 連載は昭和34年12月号まで続きました 昭和36年にフリーとなり 小学舘や集英社の雑誌にも執筆の場を拡げます 「なかよし」では 「ママ一ばん星よ」「チコとイサム」の連載や 「ルミはしってる」「ねえちゃんゆるして」 「チイちゃんがんばれ」などの読み切りを 次々に発表するとともに ライバル誌「りぼん」でも 昭和36年連載の「ペペも悲しいか」が 大ヒットします 昭和38年に創刊された日本初の少女週刊誌 「少女フレンド」でも 「草原のメダル」「バラ少年」などで人気を博し 少年マンガでも 昭和34年に講談社「週刊少年マガジン」に 「疾風十字星」を連載 講談社の月刊少年誌「ぼくら」に 「地球王タケル」などを執筆します 後年は日本画や児童文学の絵に専念 「秩父の民話と伝説」155点などを遺し 平成18年に逝去しました 逝去翌年「ペスよおをふれ」が復刻されましたが 他の作品は当時の古本でしか読めず 国会図書館も別冊ふろくまでは所蔵しておらず ファンには貴重なお品だと思います 昭和少女マンガファンのかた いかがでしょうか