黒地に白で雨が降るような柄の縮緬の単衣の着物です。
見た目は能登や宮古等の上布に見えたのですが、麻の上布ではなく正絹の縮緬のようです。
縮緬特有のヨコ糸を強撚糸で織り上げた着物生地です。
糸の撚りの写真を見ますと、2本ないし3本の色糸をより合わせたような黒以外の色糸を使用した、メランジとも呼ばれる杢糸を使用しているのかもしれません。(写真14,15枚目)
裏地に使用する精華ちりめんに似たソフトな手触りです。
細いタテ糸のみを染めた細かな仕事をしているようにも見えますが、所々、白い柄が跳んだところがあります。(右袖付けと左且袖。写真2~7枚目)
着物の裏側から見ますと表地とあまり変わらない雨が降るような白い線が見えます。(写真11枚目)
染めの着物(後染)で黒地の縮緬を後から雨の柄を染めた小紋のようです。
一般的な着物には少ない柄に仕上がっています。
寸法(単位㎝)
身丈(背)149 裄62 袖巾 32 袖丈43,5 後巾 29,5 前巾 23 バチ衿
袖丈を4cm程縫い揚げしているようです。
身長150cmくらいの小柄な方にお勧めです。
30年ほど前のことですが、当時呉服屋をしていた頃、展示会を催したのですが、京都のWという下着メーカーに勤めていた同級生の娘さんが、今回、出品しますような地味な着物を選んでくださいましたが、それを見ていた80代のお茶、お花の先生が、「へ―、私でも着ないのに」と驚いていらっしゃったのを今も思い出します。
若い方は何をお召しになられても、若さで着られるものだと痛感した次第です。
派手目の帯を合わせてみれば、おしゃれな着物だと思いますよ。
肩当、居敷当てに使用しています新モス(綿)に黄ばみが見えます。
シミ汚れ等は出来る限りチェックしておりますが、見落としのある場合もございます。ご理解のほどお願いいたします。
デジカメの画像です。モニターによって色の違いが出ることがありますので、ご了承ください。
写真に載せます帯(写真18,19枚目)は後日、出品する予定です。
半幅帯は2356,2360で(3本9800)として只今出品中です。
こちらもよろしくお願いいた…