先達の御意見 酒井順子 阿川佐和子 林真理子、田辺聖子 瀬戸内寂聴 上坂冬子 坂東眞砂子 小倉千加子 内田春菊 鹿島茂 香山リカほか
自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので表紙など経年変化はございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
『負け犬の遠吠え』で日本に大論争を巻き起こした著者が、林真理子、田辺聖子、瀬戸内寂聴、上坂冬子、坂東眞砂子、阿川佐和子らと激突
阿川佐和子―五十代になると勝ち犬も負け犬も歩み寄るのよ
内田春菊―その謙虚な渇きが、恐るべき観察力に繋がるんだと思う
小倉千加子―負けてる部分をさらしてラクになりましょう
鹿島茂―負け犬よ、万世橋に集まれ!
上坂冬子―還暦を迎えたら迷いも期待もなくなって懊悩から抜け出すわよ
瀬戸内寂聴―源氏物語の紫の上は結果的に負け犬よね
田辺聖子―流れのままに楽しんだらいい
林真理子―結婚にも受験と同じような努力をすべきなんです
坂東真砂子―日本のイラク派兵は男性側の負け犬の遠吠えじゃない?
総括対談 香山リカ―負け犬は、嫌になったらトランクひとつで旅立てばいいから
レビューより
この対談集はなかなか興味深かった。
エッセイストである酒井は、普段は「私はこう思う」とか「こんなことがあった」とか、常に一人称で語っているわけだ。
お仲間ではなく強面の面々と対談することによって、酒井側からの一方通行であったベクトルが、「お歴々」の側からはね返ってくる、という場を生み出した。
このことが、はからずも現実の酒井の姿を露呈することとなってしまった。
これまでは「下ネタ上等」などという姿勢にごまかされ、あまり日の当たらなかった酒井の「お嬢」な部分が、誰の目にもはっきりした。
特に上坂冬子に「高級負け犬」と呼ばれて否定しないというところに、大きなボロが出ている。
「高級負け犬」と言われて「ええ、まあ」なんて言える女性がどれだけ居るだろう。
酒井はそういう数少ない女性のひとりであったのだ。