『スツールの改変可能性 / Hackability of the Stool 』
元木 大輔、DDAA LAB
何度か手には取ったものの、ほぼ未使用に近く、全体的に状態良好です。黒い表紙裏表紙の上からさらにトレーシングペーパーでカバーをかけて保存をしていたので、確認したところ、傷や汚れも特にないかと思います。
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Stool 60は、アルテックより発売されている、20世紀を代表する名作スツールです。デザインはシンプルで美しく、曲げ木の技術を使った製造技術を引き合い出すまでもなく、流通やパッケージに至るまで細部までデザインしつくされたモダニズムの考え方を代表するプロダクトです。そればかりか、大量に生産されているリプロダクト品にいたっては、生産コスト、メンテナンスコスト、クレーム対応や輸送の合理性などを徹底的に考えることで、なんと1脚1000円程度で販売されており、同じ量の木材を買うより安い値段で手に入れることができます。
Stool 60は、誰もが見たことがあるマスターピースがゆえに「典型的なスタッキングスツール」というステレオタイプな形をしています。そして、Stool 60に代表されるモダニズムのデザインは、最大公約数的にできているけれど万能ではありません。シンプルであるということは、逆説的にあらゆるものを削ぎ落としている、と言い換えることもできます。
「Hackability of the Stool」 (スツールの改変可能性)は、最大公約数なデザインの過程で削ぎ落とされてしまった、多様で、ニッチで、ささやかな機能を付加していくプロジェクトです。モダニズムや大量生産品の良いところはキープしたまま、大量生産品を下敷きに、多品種小ロットで、少しだけ便利で、多様なプロダクトをできるだけ簡単に作るためのリサーチとアイデア集です。
(DDAA LABサイトより引用)
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