張り鼈甲 インタリオ彫刻ループタイ　手彫り帆船　ヴィンテージ　百貨店購入品

1980年代の始め頃、親類が当時神戸元町にあった三越で購入いたしました。 希少素材である鼈甲の裏面に、手彫りで精緻に帆船を造形し、チップ付きの編み紐を装着した、圧倒的な存在感のある渋いループタイです。 表面を彫刻したものがカメオで、裏面を削り込んで色の変化を付けることにより、あたかも造形が浮かび上がるように見せる手法をインタリオと呼びます。 目的物を精緻に表現するには、豊富な経験と表現者のセンス、高度な技術を要することから、単なるアクセサリーに留まらない芸術品レベルの逸品です。 鼈甲とはタイマイと呼ばれる海亀の甲羅を加工したもので、ループタイを始め、簪や帯留め、眼鏡などに使われる高級品になります。 自然の産物で、使用する部位により多彩な色や模様の入った物があり、時を経て熟れたウイスキーのような味わいがあります。 高価な素材のため、薄いパーツを同色の樹脂と組み合わせる張り鼈甲と呼ばれる技法が使われており、透かしてよく見ると継ぎ目がありますが、全体としてはあたかも鼈甲の塊のような風情です。 譲り受けたもののほとんど使わずしまい込んでおりましたので、目立つような傷みはない綺麗な状態です。 最近はノーネクタイも一般的になり、まだまだ活躍すると思いますので、希少素材を使った存在感のある渋いループタイをお探しの方にお譲りいたします。 女性や若い男性の斬新なファッションツールとしてもお薦めいたします。 サイズ　全長 55cm　重ねて測定 　　　　トップ　44×38ミリ、厚さ 12ミリ 　　　　チップ　長さ 30ミリ、直径 5ミリ 　　　　鼈甲張りインタリオ彫刻　スライド可　 素材　　本鼈甲、樹脂、金具　合金製 　　　　綿系編み紐 カラー　ブラウン混じりアンバー 　　　　金具　イエローゴールド 　　　　紐　ブルーグレー 購入価格　約30,000円