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シノーポリ/イスラエル・フィル!「エロイカ」1993年ライヴ ヘリコーンレーベル

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「Helicon Classics」シノーポリがイスラエル・フィルを指揮して、ベートーヴェンの「エロイカ」を演奏した注目の内容です。 【曲目】 ベートーヴェン:交響曲第3 番変ホ長調op.55「英雄」 ラヴェル:高雅にして感傷的なワルツ 【演奏】 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 ジュゼッペ・シノーポリ(指揮) 【録音】 1993年10月28日テルアビブ、マン・オーディトリアム(ライヴ・ステレオ) シノーポリによるベートーヴェンの交響曲といえば、1996年3月にゼンパーオーパーでシ ドレスデンを指揮して「第9番」をライヴ録音したアルバムと映像作品があったくらいなのでイスラエル・フィルとの「エロイカ」は広く歓迎されるところといえるでしょう。交響曲史上、規模・内容ともに画期的な作品として位置づけられる「エロイカ」に対して、シノーポリによるマーラーやプッチーニの演奏に顕著な明晰でありながら極端なテンポ・ルバートが生み出す劇的なアプローチがたとえば名高い葬送行進曲における慟哭表現や手の込んだ変奏曲形式で書かれたフィナーレの扱いなどにどのように反映されているのかにも注目したいところです。 このたび登場する「エロイカ」の収録は1993年10月におこなわれています。シノーポリにとって、1984年以来のフィルハーモニア管首席指揮者のキャリアも仕上げの段階に差し掛かり、重要プロジェクトであったマーラーの交響曲シリーズも、この年の12月に第9番を録音、翌1994年1月2月に控える第3番でようやく完成という大詰めの時期を迎えていました。いっぽうで、前年の1992年に首席指揮者に就任したシュターツカペレ・ドレスデンとは、シューマンの交響曲全曲録音を完成するなど、まさしく新天地での活動に燃えていた時期でもありました。 また、シューベルトのワルツをモチーフに着手された「高雅にして感傷的なワルツ」は和声法の限界点にまで接近したラヴェルの進歩的傑作。シノーポリはこの作品を1989年12月にニューヨーク・フィルとセッション録音していたのでこれが2種目の録音ということになります。テンポ・表情の指定から8つの部分からなり、移ろうように刻刻と姿を変えゆく内容は、濃密なカンタービレを持ち味とし、主情的な踏み込みも辞さないシノーポリの個性がよく映える演目といえそうです。

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