千切(ちぎり)…立鼓(りゅうご)ともいう。鼓の胴のように上下に広がり中央がくびれた形をいう。花入・蓋置・水指・釜などの意匠として採り入れられている。
本作は全体に美しい飴釉が施され緑釉との掛分けになっているところが見どころです。
内側に『年』印が捺されております。共箱は蓋表に『大樋千切蓋置 年朗』として印が捺されています。共裂にも『年』印が捺されています*写真⑧。
箱脇の番号札は個展の際に貼られたものではないかという事でしたのでそのままにしてあります*写真⑨。
キズ、直しございません。
共箱、共裂、栞付属。
上部径5.4㎝ 胴径4.2㎝ 下部径5.5㎝ 高さ5.0㎝
美術家名鑑評価額580万円
▢10代 大樋長左衛門【陶冶斎】(おおひちょうざえもん とうやさい)
昭和2年(1927)~令和5年(2023)
本名大樋年朗。石川県。
9代大樋長左衛門長男として生まれる。昭和24年(1949)、東京藝術大学工芸科卒業。日本陶磁協会賞、北国文化賞、日展文部大臣賞、日本芸術賞を受賞後、62年、10代大樋長左衛門を襲名。 平成2年(1990)に大樋美術館を開館し開館し、大樋歴代の作品を公開展示する。13年伊勢神宮美術館献納依頼(茶器一双・花器)奉納。14年、石川県立美術館主催「大樋長左衛門の世界展」を開催。15年、第1 回茶道文化振興賞、16年、文化功労者顕彰、23年、文化勲章を受章。28年、長男・年雄の11代継承に伴い、大樋陶冶斎を襲名。日展理事・審査員等を務め現在特別顧問、日本現代工芸美術家協会理事長、石川県美術文化協会理事長、金沢大学教授、金沢学院大学副学長などを歴任、現在、日本芸術院会員、石川県名誉県民、ロチェスター工科大学名誉博士、台湾台南藝術大學名誉博士。
【参考文献】
茶道具の名工作家名鑑 淡交社
美術家名鑑 美術倶楽部
茶道辞典 淡交社
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