重要文化財、速水御舟の炎舞。万鉄五郎、もたれて立つ人。近代美術第2集

初日カバー切手2枚 近代美術シリーズ第2集郵便切手 近代美術シリーズ第2集として昭和54年6月25日から50円郵便切手 を2種発行した。 (A) 炎舞 (重要文化財指定 山種美術館所蔵) 速水御舟 (1894~1935) は、 東京・浅草に生まれ、 松本楓湖に学び、 その後今村紫紅を指導者とする目黒派の新鋭として活躍し、 院展に出 品して認められ同人となった。 炎舞は、彼が細密な客観描写から次第に離れ、 中国の院体花鳥画な どを学び、 主観的な写実を求めた時代を代表する作品で、 燃えさかる 炎の明るさに誘われて集った蛾を描き、 写実を深く突き進めて幻想性 にまで到達した作品と言われている。 (B) もたれて立つ人 (東京国立近代美術館所蔵) 万鉄五郎 (1885~1927) は、 岩手県十二ヶ村 (現東和町) に生まれ、 明治33年(1900) に上京し長原孝太郎の指導を受け、同40年 (1907) 東京美術学校に進んだ。 もたれて立つ人は、 大正6年(1917) 二科 展に出品した作品で、 彼の代表作の一つである。 TH0408