ミケランジェリ(p) ジュリーニ／ベートーヴェン：ピアノ協奏曲第5番《皇帝》

ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73《皇帝》 アルトゥーロ・ベネディティ・ミケランジェリ(ピアノ) 指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ ウィーン交響楽団 録音:1979年2月 透徹した響きと明晰に磨き抜かれた表現によって、20世紀後半のピアノ界で異彩を放った孤高のピアニスト、ミケランジェリ。ジュリーニとウィーン交響楽団という理想的なサポートを得て録音したベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》です。完璧といっても過言ではないこの演奏は、彼が遺した最良の録音のひとつです。 当初、ミケランジェリとカルロス・クライバーの組み合わせで、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集の録音が計画されましたが、予想通り？その計画が頓挫して、クライバーの代わりにジュリーニを招いて録音されたものです。ミケランジェリとジュリーニは同じイタリア人で過去から共演も多く、気心の知れた間柄。一音一音冴え冴えと響きわたるピアノの純音楽的な造形美が圧倒的です。ジュリーニ指揮のウィーン響も高みを目指すスケールの大きさが聴きものです。(この組み合わせでは、第1番、第3番も録音されています。) ここに聴く演奏は格別で、オケの透明な響きは余りにも美しい。今まで聴けなかった繊細な音が、次から次へと紡がれていき、その度にただただ息を飲んでしまう。特に木管楽器の扱いが素晴らしく、伸びやかな余韻を響かせる。ミケランジェリの演奏は好悪を分けると思いますが、完璧主義者にありがちな冷たさを感じることはありません。左手のタッチの絶妙さや、ルバートの心地よさがそれを証明しています。 冷徹な完全主義者との印象が強かったのですが、テクニックを出し惜しみせずに、弾き切っている点や、感情表現における部分で、決して自分を押し殺しているのではなく、もっと暖かな人間らしい一面が分かりました。透明感の高いロマンティシズムが全編を覆っていると言っても過言でない。タッチひとつでこれだけ多彩な音色が紡ぎ出されるのかと驚かされる。 輸入盤【フランス盤】【廃盤】15 盤面傷無し ＊まとめ買い値引き致します(要事前コメント) 2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き 4枚購入→450円引き、10点以上は全品150円引き