植草甚一　　こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた

植草甚一 「こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた」 発行社　晶文社 発行日　1974年5月30日 初版 著者　　植草甚一 判型　　19✕13.5 厚さ2.8cm 「ヴィレッジ・ヴォイス」(アメリカの新聞)、「ニューズウィーク誌」、「エスカイヤ誌」などの名だたる各紙、各雑誌の「書評」に取り上げられた書籍について、植草流に評価して日本に紹介するコラムは、1960年代から1970年代の海外小説を知る為の良質なブックガイドであり、植草流「読書術」と捉える事もできる。 下記、日本の新聞・雑誌に執筆した５つのコラムで紹介された単行本(主に海外小説)は、200冊近く、短編(主に日本の中間小説)は600冊近くとなり、その量に圧倒される。 【海外作品書評コラム】 　・海外読書散歩(共同通信) 　・ブックランド(問題小説) 　・ペーパーバックス(図書新聞) 　・ミステリーガイド(読売新聞) また、海外小説ではないが、東京新聞連載の「中間小説研究」というコラムでは、日本の中間小説を取り上げている。 【日本作品中心の書評コラム】 　・中間小説研究(東京新聞) ※中間小説とは、20世紀後半の日本の出版業界の分類で、純文学と大衆小説の中間的な作品を指す。 ※中間小説の作家達　 池波正太郎　井上光晴　 井上ひさし　川上宗薫　小松左京　今東光　笹沢左保　柴田錬三郎 田中小実昌　筒井康隆　新田次郎　野坂昭如　藤沢周平　藤本義一 松本清張　山田風太郎　等 そして巻末の、海外小説、日本の中間小説の索引は18ページにも及び、資料としての価値は高いと思われる。 現品は、1974年5月25日印刷の初版本と思われますが、50年前の書籍ということで、背表紙の上部に破れがあり、書名の「こんなコラム」の「こ」の字が切れかかっていたので、テープで修復してあります。(画像11) また、裏表紙に茶色の薄いシミ(画像12)、裏表紙の全体的な汚れもありますので、それぞれ、ご確認下さい。但し、中ページには書き込みはありません。