ベルリオーズ
幻想交響曲 作品14a
シャルル・ミュンシュ指揮
パリ管弦楽団
録音:1967年
パリ管弦楽団の黄金時代ともいえる1960年代後半の録音。最近はオーケストラの個性というものが次第に薄らいできているようだがこのCDを聴くと、当時のオーケストラにはまぎれもない個性というものが存在していたことを痛感させられる。ベートーヴェン後、突如として成長したこの「ロマン派」の名花は1830年フランスで開花したが、それ以来の脈々たる歴史を、このCDにおけるパリ管の面々は躍如として受け継いでいる。また指揮者ミュンシュは、この交響曲でありながら標題音楽でもある「幻想」のもつストーリー性を、小説家の様な視点で語りかけてくる。ロマンティックな曲想は、ベルリオーズの実体験にもとづいたストーリーあってのものだということを、熱を持って表現する。ミュンシュがドライヴするパリ管の燃焼ぶりは、30年以上経った今でも色褪せることがない。(奈良与志雄)
このCDは、幻想交響曲の頂点に立つ歴史的名盤です。ミュンシュの晩年に新生パリ管と録音された幻想交響曲とブラームスの交響曲第1番は、ともに熱く濃厚なロマンをたたえ、かつスケールの大きい演奏で、クラシック・ファン必聴のディスクです。2017年刊行の名曲名盤500でももちろん第1位に選定されています。1968年レコードアカデミー賞受賞盤。
ベルリオーズがイギリスのある女優への熱烈な思慕を表した異色の交響曲が『幻想交響曲』です。恋人を表すモチーフが全曲を通して固定観念として用いられる手法は、のちのリストやフランク等にも影響を与え、その私小説的な内容ば、当時のフランス・ロマン主義を象徴する傑作といわれています。こんな交響曲を、ベートーヴェンの「第九」が完成されたわずか6年後に作曲したなんて、信じられないくらいです。
国内盤、帯付き、盤面傷無し
*まとめ買い値引き致します(要事前コメント)
2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き
4枚購入→450円引き、10点以上は全品150円引き