昭和36~37年 光文社の月刊少女誌「少女」で
大人気だった牧美也子の連載作品
「少女たち」昭和36年9月号別冊ふろく
1年半、18回にわたり連載された
長編少女マンガ「少女たち」の第12回です
「少女たち」は毎月
本誌に最初の数ページが掲載され
その続きが60ページ以上の
分厚い別冊ふろくになっていました
昭和30年代から40年代にかけ
「なかよし」「少女」「りぼん」などの少女誌の看板作家として毎月カラーページに登場し
ふろくにも美しいイラストが採用され
大人気だった牧美也子
講談社「なかよし」では
「ひとりぼっち」「花のコーラス」
「星のゆりかご」「白鳥の城」
集英社「りぼん」では「マキの口笛」
「りぼんのワルツ」「虹にねがいを」
「道ふたつ」「銀のかげろう」
光文社「少女」では「青い十字架」「少女三人」
「可奈ちゃん」「少女三人」「姉妹ふたり」と
長年にわたり力作を発表しました
週刊誌時代になり光文社「少女」が休刊した後も
ご主人の松本零士との共作(M&Mプロ名義)で
講談社「少女フレンド」では「はしれフレンド」
集英社「マーガレット」では「わたしのエル」を連載するなど
当時発行されていた少女雑誌すべてを
執筆の舞台として
文字通り八面六臂の活躍をし
少女マンガの第一人者でした
しかし、昭和40年代半ばからは
次第に画風が写実的になり
少女マンガ特有のかわいさ幼さから乖離していき
作品世界や物語の設定も対象年齢が上がり
新たに創刊された小学舘「少女コミック」や
虫プロ商事「ファニー」
小学舘「女学生の友」の別冊「ジュリエット」
などに執筆の場を移していきます
昭和40年代末から50年にかけ
完全に大人の女性向きのコミックに転向し
「恋人岬」「緋紋の女」「星座の女」
「源氏物語」「真昼・ららばい」「悪女聖書」
などの作品で国際的にも認められるようになり
少女マンガの世界には遂に戻りませんでした
雑誌の人気作品が必ずコミックス化される
現在と違って、コミックスのなかった時代
牧美也子の少女マンガは
「マキの口笛」以外は現在読むことができません
貴重なコレクションをお譲りします
ホッチキスはずれや折れ、シミは少しありますが
ページの抜けなどはなく
保存状態のよいお品です
牧美也子さんファンのかた
昭和少女マンガファンのかた
いかがでしょうか