ポリーニ／ベートーヴェン：ディアベッリ変奏曲

ベートーヴェン ディアベッリ変奏曲　作品120 （アントン・ディアベッリの主題による 33の変奏曲 ハ長調） マウリツィオ・ポリーニ（ピアノ） 録音：1998年9月 依頼主からの「ディアベッリの主題」があまりに陳腐で怒ったベートーヴェンは催促のすえやっと書き上げたのがこの超大作です。「最晩年のベートーヴェンによる傑作」という人もあれば、「正直ディアベッリは長い」「最後まで集中して聴くのは大変」という人もあり、評価も分かれる作品です。どちらにしても、ピアノ・ソナタを全部聴くほどのベートーヴェン・ファンはこの作品も当然聴くべきです。 ポリーニの演奏は古典的なピアノ奏法という観念から逸脱しないオーソドックスで堅固な構成美と張り詰めた緊張感に貫かれていて、作品の長さを全く感じさせない。その構成力は彼の明晰な音楽的アイデアに支えられている。壮大な大伽藍を構築、ポリーニの面目躍如。 1975年にスタートしたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を2015年に完成（実に40年がかり！）させたマウリツィオ・ポリーニが1998年に録音したディアベッリ変奏曲です。ポリーニは、表情豊かに各変奏を際立たせた演奏を展開しており、曲が進むにつれてベートーヴェンの本領が発揮されると同じくポリーニの演奏も曲が進行するにつれて音楽の密度が増していきます。「よどみなく流れる音楽」のお手本で、独特のリズム感・躍動感に満ち、聴き手の心をつかんで最後まで放しません。聴いていると、なんだか音楽に乗ってくる気分で楽しくなります。知情意のバランスが完璧で、そして、なんとも色っぽいほどの美しさもあり、師のミケランジェリゆずりの輝かしく明るい音色は聴く者を強く惹きつけます。（余談・・・ポリーニやアルゲリッチがミケランジェリに指導を請いに訪れた時は、「彼らはすでに完璧なのだから必要ない」といい、教えようとはしなかったらしい。アルゲリッチによれば、彼女はミケランジェリに卓球の相手ばかりさせられていたとのこと。） 輸入盤、盤面傷無し まずまずの美品です ＊まとめ買い値引き致します(要事前コメント) 2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き 4枚購入→450円引き 、10点以上は全品150円引き