ガーディナー&VPO／シャブリエ 管弦楽曲集

英国のピリオド演奏の大家が独墺系のオケを使って、19世紀フランスの作曲家の作品を演奏。芸術に先入観を持ってはいけないという教訓のようなCD。ガーディナーの才能は多彩というべきだが、こういう録音は余技とみなされ玄人にはウケない。シャブリエという作曲家は③と⑦だけが特に有名で頻繁に演奏される。独特なリズムと軽妙洒脱な作風が特徴だが他の曲はめったに演奏されない。音楽史的には「ドビュッシーやラヴェルに先駆けて、近代フランス音楽の興隆に大きく貢献した」となっており、特にピアノ曲が高評価。①②⑦はそのピアノ曲からのオケ編曲。③はフランスの同僚ワルトトイフェル編曲版がニューイヤーコンサートで披露されたことがあるほどなので、シャブリエとVPOは相性が良いがこれが初アルバム。 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 エマニュエル・シャブリエ ①田園組曲 ②ハバネラ ③狂詩曲「スペイン」 ④ラルゲット～ホルンとオーケストラのための ⑤歌劇「グヴァンドリーム」序曲 ⑥田園前奏曲 ⑦楽しい行進曲 ⑧ポーランドの祭り～喜歌劇「いやいやながらの王様」より 　 録音：1995年3月、ウィーン DG海外盤（1996年製造）