ピリス／ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番、第14番《月光》、第30番

ベートーヴェン ①ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 Op.27-1 ②ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2『月光』 ③ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109 マリア・ジョアン・ピリス（ピアノ） 録音：2000年6月②、2001年5月①③ ベルガイシュ 録音方式：ステレオ（デジタル／セッション） ポルトガルが誇る世界的ピアニスト、ピリスによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ集。生まれ故郷であるポルトガルの首都リスボンから200キロ以上離れた郊外のベルガイシュに文化センターを設立したピリスが、そこで様々な学究者とともに研鑽を重ね完成させたアルバムです。ベートーヴェン初期と後期のソナタを併置し、その作風の変化と発展を明らかにしています。彼女ならではの、美しい音色をたっぷりと堪能できる一枚です。 ベートーヴェンはかくあるべきと言う様な巨匠的な演奏ではありません。そういう意味では、頑固なクラシックファンの方には本来の評価を戴けないかもしれません。ピリスと言えば現代を代表するピアニストの一人ですが、特にモーツァルトの演奏では最高の評価を受けています。そのピリスが、肩肘張らずに、ピリスの世界観の中でベートーヴェンを描き切っています。パッケージのデザインや包装までも自ら行った事で、彼女の「このＣＤ」へのこだわりが見て取れます。柔らかな調べの中に、何人も侵す事の出来ないピリスの強固な感性世界を垣間見る事が出来ます。録音も優秀でリファレンスＣＤとしてもお薦め出来ます。個人的にピリスのＣＤの中でも最高の出来の一枚だと思っています。 ピリスの演奏は、ポリーニと対極的な演奏である。天界からイデアが流出するかのようにゆるやかに始められる。精神もまた解き放たれたかのように物質界のくびきを離れていく。そこにはピアノという楽器もピリスという演奏者もない。ピアノを超えて音楽の精神の高みに引き上げられるような演奏である。ジャケットの写真もすばらしい。音楽を聴きながら眺めていると一層深い世界に引き込まれる。 輸入盤、盤面傷無し 9 デジパック仕様 ＊まとめ買い値引き致します(要事前コメント) 2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き 4枚購入→450円引き、10点以上は全品150円引き