「やきもの推理行」
石沢 英太郎
定価: -
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石沢栄太郎の本は初めて読みました。
2019年9月24日に日本でレビュー済み
焼き物についてフィクション ノンフィクション 対談などが詰め込まれています。この作家の事を知っている人は少ないのではないでしょうか。
1976年に新人物往来社から出た単行本の文庫化。
著者はミステリ作家で、本書もそれっぽいタイトルが付いているが、実際は日本各地の窯・やきものを訪ねた紀行文であり、推理的な要素はまったくない。
沖ノ島で発掘された古代の陶片を見たり、沖縄の壺屋で職人の話を聞いたり、益子の若い陶芸家たちにインタビューしたり、新作展覧会を見にいったりといった12篇が収められている。
歴史についてもひととおり嘗め、美しさや魅力について熱く語っているわけはないが、当時の若手作家たちの姿が伝わってくるあたりに価値があるか。