【村山由佳2冊組】ダンス・ウィズ・ドラゴン、　アダルト・エデュケーション

自宅蔵書ですのでそれなりに経年劣化しているものの、比較的良好な状態で、読むのには差し支えありません。ご了承いただけるかた宜しくお願い致します。他の商品と同時購入希望の方は送料が節約できる場合、割引ができることがあります。その場合は購入に進む前にコメントください。 ダンス・ウィズ・ドラゴン 　架空の生き物の中で洋の東西を問わず人類の記憶に強く残っている「龍＝ドラゴン」。西洋のドラゴンは外見では東洋の「麒麟」「鳳凰」に酷似していますが、文化も機構も違うのに等しく人類の記憶に刻まれているこの生き物の謎を巡って、時空を超えたＳＦファンタジーが繰り広げられます。 舞台は呼ばれた人だけが辿り着ける不思議な図書館。ここでは特に龍やドラゴン、麒麟、悪魔などの古い書物を扱っています。図書館の司書のオリエと巽、そして巽の妹・マナミを軸に物語は展開し得行きます。オリエとマナミはそれぞれ龍と性的に交わった経験があるという設定です。その性描写がやたら艶めかしくって、艶めかしいのがちょっと浮いていましたが、とにかくこの事件で２人の人生は大きく動いていくのです。龍伝説という伝奇物語を縦糸に、兄妹による「禁忌の愛」を横糸にして、時空を超えた遠い世界にいざなっていただけます。 　 アダルト・エデュケーション 「肉体を伴わない恋愛なんて、花火の上がらない夏まつりみたいだ」と著者自身が語る、官能的な12編の短編集。いずれも女性を中心にエロ話が繰り広げられます。 彼氏と上手くいっていない人、AVに出演させられる女性、レスビアン、獣姦、不倫、浮気・・・いずれも正当なパートナーとの適切な性交ではなくて、本舗というか多様性に富んでいます。共通なのはこれらの女性たちが、大切にされていないと感じていたり、反対に自分自身を大切にできない環境にあること。そしてこれら普通でない性を通して前に進む話が多いです。基本的には社会通念通りの男女の交わりを否定して、背徳を肯定している風です。 　男子が喜ぶたんにエロ行為を描写するだけの官能小説と違って、女性が女性の性を描く本官能小説は、作家自身がその肉体と精神の複雑さを熟知しているだけあって、豊かで深いです。