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樋口毅宏『民宿雪国』『ルック・バック・イン・アンガー』『甘い復讐』三冊

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樋口毅宏『民宿雪国』『ルック・バック・イン・アンガー』『甘い復讐』文庫三冊です。 普通の古本です。 以下、個人的な感想。 ■『民宿雪国』★★★☆☆ 97歳で没した国民的画家の生涯を描いた作品。冒頭、民宿を訪れた客が発端となり、死屍累々の暴力沙汰が発生します。この民宿とその主人の謎が紐解かれていく…ことを期待したら、二転三転、ストレートに話が進みません。民宿の主人が国民的画家であることが徐々に判明し、ここに胡散臭い登場人物が絡んでくるのです。本作品が問題作といわれる所以は、主人公の若き日の経歴によりますが、読み方によってはタブーにずかっと踏み込んでいるようにもとれます。ラスト付近、てんでバラバラなエピソードが一つにまとまるのは、スッキリ感が半端なし。 ■『ルック・バック・イン・アンガー』★★★☆☆ タイトル作は、出版社の4人の男たちを描いており、著者の自伝的な要素が盛り込まれているようです。書き起こすのが躊躇われる強烈なキャラクターたちで、特殊な趣味の人々がわんさか登場します.エログロにおわらず、不潔感溢るる描写に読み進めながら不快な気分を募らせます。物語としてのオチがあるわけでなく、人間離れしている奴らを見つめるのみ。『四畳半のシェークスピア』は、こちらも特殊な趣味のご夫婦と雑誌編集者の物語。編集者は、旦那が亡くった後、その妻から衝撃的な告白を受けます。いろんな愛のかたちがあるね。 ■『甘い復讐』★★★☆☆ 6作品からなる短編集。相変わらずの破壊力。主婦の愛人となった男の正体は『甘い復讐』、胸くそヤローの行く末は『永遠とドラゴン』、披露宴での衝撃とその真相『さくらの結婚』、とある芸者の悲恋語り『ある芸者の証言』、リアルダンジョンゲームの顛末『十階建てのラブストーリー』。そして、著者の近況報告?『余生』。基本的に著者の作品に爽快さを求めてはいけませんが、予想通りのどんより感を味わいます。まぁ、バリエーションに富んでいる作品集、とは言えますか。アンダーグラウンドですね。 #樋口毅宏
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