土門拳
写真随筆ー49篇
著者 土門拳
(初版1979年)1996年発行8版
(株)ダヴィッド社
定価1900円
15.6×21.5cm 278ページ
《編集後記より》
本書は前書「写真作法」、「写真批評」に続く第三冊目である。
ここに集録したものは、著者の書類箱をひっくり返して発見した未発表の原稿と、新聞・雑誌に発表されたものでも単行本となるのは初めてのものばかりである。
前ニ著と同じく執筆年代順に配列したが、エッセイ風のものは、書かれた事柄の年代に従った。
ぜひにと座談会も載せさせていただいた。著者をよく知る周辺の人たちとの気のおけない談話のうちに、著者の人柄がにじみ出ていると思ったからである。
著者の口は重い。人を魅きつけずにはおかない訥々とした講演をお聞きになった方も多勢おありだろう。編集者は原稿を催促にあがって、三十分くらい一言も口を聞いてもらえなかった覚えがある。同じように文章も苦吟されるほうて、なぐり書きのメモや書きかけの原稿がたくさん書類箱には入っていた。
「随分書いたもんだな」と述懐されたが、著者の写真集にはほとんど一冊になるほどの長い文章が別につけられたものが多いし、そのほか座談会・対談なども含めたら厖大な分量になる。一応この三冊で完結するが、いつか時をみて、著者の文章だけの全集を、おいおいまとめてゆきたいものである。
[状態]表紙の上端にヨレがありますご、本文を含め全体としてきれいな状態です。
#土門拳#随筆集#ダヴィッド社