「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」/ピアノ・ソナタ第28番 グリモー(P) ユロフスキ/ドレスデン国立o.」
エレーヌ・グリモーの新譜は 限定盤(CD+DVD)と通常盤(CDのみ)の二仕様によるベートーヴェン。今回でDGへの通算5枚目のアルバム。
グリモーによるベーgーヴェンのピアノ協奏曲は、以前クルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルとの第4番が発表されており、今回は協奏曲録音の第2弾となる。前回も、ピアノ・ソナタ(第30、31番)と組み合わされていたように、今回も他の協奏曲でなくソナタ第28番とカップリングされました。『クレド』で第17番を録音していたので、ソナタもこれで4曲が済んだことになります。グリモーは元来バッハやシューマン、ブラームスなど、ドイツ音楽への取り組みも積極的でありましたが、先の第4協奏曲では、ベートーヴェン弾きとしても世界に認めさせ、今回、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の頂点ともいうべき第5番《皇帝》を採り上げることで、さらにこの作曲家との相性のよさを明らかとしてくれるでしょう。共演するシュターツカペレ・ドレスデンは、インターナショナル化が進むドイツのオーケストラの中で、最もドイツ的と言ってよいふくよかで温かい音を出す団体です。《皇帝》を録音するに実に相応しい団体と言えるでしょう。また、指揮にユロフスキをフィーチュアしているのも要注目。彼は1995年に国際的なデビューを果たして以来、めきめきと頭角を表してきた現在最も目を離せない指揮者のひとりです。ベルリンのコーミッシェオーパーでも数々の名演を行い、現在エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団では、イヴァン・フィッシャーやサイモン・ラトルと並び、首席アーティストのポストにあり、今年はいよいよロンドン・フィルの第12代首席指揮者に就任するという大躍進中の指揮者です。
エレーヌ・グリモー
ボーナスDVD付
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