Hip Bop Essence という正体不明のレーベルから、これまた正体不明のユニット? Essence All Stars によるオルガン・アルバム、1996年作。
このユニット、アフロ・キューバンやファンク、そして本作のようなオルガン・グルーヴまで、メンバーを替えながらいくつかアルバムをリリースしているようです。そしてそのメンバーとして、ロン・カーターからシダー・ウォルトンからガトー・バルビエリ、などなど、けっこうなメンツが参加してるのです。
本作ではドクター・ロニー・スミスとジョーイ・デフランセスコの現代オルガン2大巨頭(ドクターはいまはもう故人ですが)が共演している! これだけでもすごいことなのに、サックスはケニー・ギャレットとグローヴァ―・ワシントンJr、ドラムがアイドリス・ムハマド、すごい! かなり贅沢で濃いメンツ。ついでにライナーノート執筆はやはりオルガン奏者のラリー・ゴールディングス。なんだこれ。手抜かりなしの濃ゆさ。
1曲目でさっそく巨頭2人のオルガン対決が勃発。といってもハードなチューンではなくミッドテンポのスタンダード。気持ちよく聴けます。そのまま気分よく全編聴き通してしまう。オルガンばかりでなくサックス2本もさすが大御所のプレイ、ってことです。全5曲、メンツ同様抜かりのない、さすがトップ・プレイヤー集結だからこそのサウンド。
詳しくは、まあ聴いてください。正体不明だから、と通り過ぎるにはもったいなさすぎる、優れた1枚です。
中古盤になります。盤にダメージはなく、当方のシステムで問題なく再生できました。ライナー・ノーツ、帯付きの日本盤です。