CAETANO VELOSO　　カエターノ ヴェローゾ 　　　　A FOREIGH SOUND 　　帯付き国内盤

「こいつが歌えばなんでも名曲に聞こえる。そんな声をもった男だ」というのは誰かがアレックス・チルトンを評した言葉。 そして、それはカエタノーノ・ヴェローゾにも通じる言葉だろう。文句無しのアメリカを代表する名曲（懐メロ多し）にまじり、 ライヴでもよく歌われた「Nothing But Flowers」、Nirvanaの曲なども織りまぜられたカバー集だが、「Fina Estampa」（非ブラジル、 キューバ・ラテン音楽へのオマージュ）に比べるとどこか皮肉さを含んでいるように感じるのはなぜだろう？キューバ・ラテン音楽と同じく、 彼はこれらの曲になれ親しんできたのだろうが、ここで聴く曲の裏には自分がアメリカンポピュラーから吸収して生み出した音楽の 確固たる自信を匂わせているように感じる。思い過ごしでしょうか？「いやいや、本当に好きな曲だけを歌ったんだよ ともあれ、美しい曲で歌われる、美しいメロディを持つ歌たち。かつて「ゴミ」と呼んだというNirvanaの曲の持つ美しさを 再認識させてくれただけでも喜びです。ただ、「Fina Estampa」ほどのかろやかさとトキメキがないかな。よって４点。 なお、このアルバムを気に入った方、気になった方はAlex Chilton/Clichesもお試しあれ。声の美しさだけでも聴くに値する ことを証明するアルバムです。 ブラジルの作曲家、歌手、作家であるカエターノ ヴェローゾが古典および現代のアメリカのポップ ソング を再解釈しています。 ヴェローゾの羽のようにマイルス・デイヴィスのような、ポルトガル語の抑揚のあるヴォーカルは、彼の長年の 編曲家であるチェリストのジャック・モレレンバウム率いる28人編成のオーケストラと滑らかなスキルで英語を巧みに交わしており 、パーカッションはカルリーニョス・ブラウン、ギターはヴェローゾの天才息子モレノが担当している。 --アフロボッサのリズムと スペーシーでエコープレックスされたシンセ/ギターの音色の上で。 ヴェローゾは、見事なストリングス伴奏の「フィーリングス」で メロディーをストレートに歌い、コール・ポーターの「ラブ・フォー・セール」を勇敢にアカペラで朗読します。 しかし、楽しいのは 、彼がボブ・ディランの「イッツ・オールライト・マー（アイム・オンリー・ブリーディング）」をレゲエ化し、「スモーク・ゲット・イン・ユア・アイズ」 を歌うところから始まる。 ボッピーなサックスラインが特徴で、カート・コバーンの「Come as You Are」の気の利いたテイクを提供し ています。 スティービー・ワンダーの「イフ・イッツ・マジック」からエルヴィス・プレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」、アート・リンゼイの エッジの効いた「デタッチド」まで、ヴェローゾは音の破壊の達人であることを示しています 1 Carioca 2 So in Love 3 Always 4 Come As You Are 5 Feelings 6 Love for Sale 7 Man I Love 8 Smoke Gets in Your Eyes 9 Cry Me a River 10 Jamaica Farewell 11 Nature Boy 12 (Nothing But) Flowers 13 Manhattan 14 Diana 15 Summertime 16 It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding) 17 Love Me Tender 18 Body & Soul 19 If It's Magic 20 Detached 21 Something Good 22 Blue Skies 23 Manhattan (Bonus Track)