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「シュリーマン旅行記 清国・日本」講談社学術文庫

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トロイアの発掘で有名なシュリーマンが、幕末の日本を訪れていました。その旅行記です。最初に中国で万里の長城を見、その後に横浜、江戸に訪れます。 日本を訪れる気持ちの部分を抜粋すると、「これまで方々の国でいろいろな旅行者に出会ったが、彼らはみな感激しきった面持ちで日本について語ってくれた。私はかねてから、この国を訪れたいという思いに身を焦がしていたのである。」とのこと。 来日してからの彼の目は、温かい好奇心にあふれています。彼から見て、日本人の生活は欧州人の生活と余りに違うので驚くのですが、自分の生活感性から判断するのではなく、異文化として良い所を積極的に認めるという事をします。 例えば畳の部屋で食事も寝室も兼ねている生活を見て、「日本に来て私は、ヨーロッパで必要不可欠だとみなされていたものの大部分は、もともとあったものではなく、文明がつくりだしたものであることに気がついた。寝室を満たしている豪華な家具調度など、ちっとも必要ではないし、それらが便利だと思うのはただ慣れ親しんでいるからにすぎないこと、それらぬきでもじゅうぶんやっていけるのだとわかったのである。もし正座に慣れたら、つまり椅子やテーブル、長椅子、あるいはベッドとして、この美しいござ(畳のこと)を用いることに慣れることができたら、今と同じくらい快適に生活できるだろう。」という様に書いています。 最近、文明の衝突という言葉を聞きますが、シュリーマンは“欧州人”としての視点ではなく、“地球人”としての視点を持つすばらしい人だと感じました。 外国の旅行者が日本を褒めたのは、「 美しく、清潔で、腐敗していない礼儀正しい異文化、気持ちの良い外国。」という事でしょう。しかし、日本人側からの視線はアクマデモ異質なお客さんが来たというもの。そういう点で、昔も今も日本人の基本の気質は変わっていないのではと思います。 シュリーマンは日本は物質文明という意味では文明国であるが、精神文明という意味では宗教性を含めて文明化されていないと考えました。 色々 考えさせられます。 最後に、この本は大変に読みやすく愉快な本です。
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