◆概要◆
依田義賢と八尋不二が共同で脚色し、溝口が監督した。厨子王と安寿の設定が『姉弟』から『兄妹』に変更しているなど細部に変更がある。本作は海外でも高く評価され、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を獲得、溝口は『西鶴一代女』『雨月物語』に次いで3年連続でヴェネツィア国際映画祭に入賞した。
◆あらすじ◆
平安朝の末期、丹後の国守をしていた父・平正氏が筑紫に左遷され、母玉木、その子厨子王と安寿の兄妹、女中姥竹の4人は母の故郷に向かう途中、人買いに襲われて引き離される。女中は身を投げ、母は佐渡に売られ、兄妹は丹後の荘園領主・山椒大夫の奴隷として売られる。 兄は柴刈り、妹は潮汲みと過酷な労働と虐げられた環境に苦しみながら10年が過ぎたある日、佐渡から売られてきた子の口ずさむ歌に兄妹の名があるのを耳にして、二人は母の消息を知った。安寿は厨子王に逃亡を勧め、自分は追っ手を食い止め、兄を逃がした後で彼女は入水自殺をしてしまう。 厨子王は中山国分寺に隠れ、父の所業を悲しんで家出した大夫の息子である寺僧に匿われ、都に出て関白に直訴する。一度は捕らわれて投獄されたが、彼が正氏の嫡子であることが分かり、丹後の国守に命じられる。
◆スタッフ◆
製作................ 永田雅一
企画................ 辻久一
監督................ 溝口健二
脚本................ 八尋不二 依田義賢
原作................ 森鴎外
撮影................ 宮川一夫
◆出演◆
玉木................ 田中絹代
厨子王................ 花柳喜章
安寿................ 香川京子
山椒大夫................ 進藤英太郎
太郎................ 河野秋武
仁王................ 菅井一郎
◆DVD仕様◆
モノクロ/118分
4:3 スタンダード/片面・2層
音声:ドルビーデジタル
◆音声◆
日本語
◆地域コード◆
ALL (市販の普通のプレーヤーでご覧になれます。)
◆字幕◆
韓国語/字幕なし