プルーストからコレットへ―いかにして風俗小説を読むか
工藤 庸子
中公新書 1991
世紀末から1920年代、パリの文壇にあった2人の作家は、政治思想や倫理道徳の価値基準とは無縁の世界を生き、書き綴った。それが過ぎ去った時代の証言としてたえず読み返されるのはなぜか。小説だけがすくいとることのできる時代精神のありよう、すなわち「風俗」があざやかに映し出されているからである。本書は「風俗を反映しつつそれ自体が風俗的存在でもある文学」という観点から作品を読み、時代の中に位置づける試みである。
目次
序
第1章 出逢い
プルーストからコレットへ―一通の手紙
女たちの風俗
踊り子ミツゥ
手紙も風俗
パリのレストラン
避暑地のホテル
喜劇としての風俗劇
2人のココット、2人の作家
サロンの風景
ドレフュス事件
プルースト、コレット、ウィリー
第2章 男と女
『バイロイトとホモセクシュアリティ』
小説に描かれた性風俗
風俗の中の作家
ソドムの地獄
ソドム炎上とワルキューレ
神々の黄昏
第3章 世紀末から1920年代へ
アンドレ・ジッドの手紙
コレットの「失われた時」
コレットの戦後
プルーストのスポーツ娘と「新しい女」コレット
身体と言葉
肉体のショー
1920年代の娘たち、あるいは『牝猫』
エピローグ
人名一覧
二人が同時代で交流があったとは知らなかった。プルースト『失われた時を求めて』とコレットの『シェリ』他を通して、貴族から現代への変化や当時の風俗を作品に現れる性や身分、流行などから考察している。人生と作品が奇妙な相互作用を与えていたり、大貴族夫人からデュミ・モンド、ブルジョアへと趨勢が変わり、見られる女性から見る女性へ変わる二人の視点の違いとその理由など面白かった。(レビューより)
カバーに少しスレが見られます。
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