[極美品][美音][希少][整備品] SONY ウォークマン WM-607 電池ボックス、ポーチ、説明書付き 10周年記念モデル の出品でございます。
発売当時、お猿さんがウォークマンで音楽を聴いているCMがありましたが、そのお猿さんが使用していたウォークマン(WM-501)の後継機種です。
特に動作品として流通している物は少ないのではないでしょうか。
今回、そんなWM-607の比較的程度の良い状態の物を入手する事ができ、オーバーホールを実施する事ができましたので出品させて頂きたいと思います。
WM-607を手にした印象としては、とにかく小さい、かっこいい、ディスクの上に置いておきたい小物という印象でした。
内部構造としてもWM-501を継承しており、外観はウォークマン後期に向かっている様な形の印象を受けますが、アルミボディを採用しておりWM-501のDNAを継承している様に感じました。
大きさはカセットテープのケースと同じぐらい(横方向はカセットケースより小さいです)の大きさです。
ネット情報によると、"いかに小さくするか" に向かって商品開発されていた次期の集大成のようです。
この後、高機能化に向かい、ずんぐりむっくりな肥大化筐体に向かって行った記憶です。
分解して感じた事としては、メカの作りがよく考えられているという印象を持ちました。
わかりやすく表現すると、ラジカセのメカ構造をそのまま小さくして、この小さな筐体に収めこんでいます。
このメカ部分のメンテナンスが非常にデリケートな作業となりました。
カセットウォークマンの宿命ですが、駆動用のゴムベルトが溶けていました。
動力伝導の歯車のグリスが完全に固まってしまって、全く動きませんでした。
おそらくですが、流通している動作未確認のWM-607も、同様の症状がでているのではないでしょうか?
希少で、入手困難な駆動するWM-607をお探しの方、この機会に入札をご検討ください。
本機について、以下のような整備(オーバーホール)を実施しました。
・各ギア類の取り外し、清掃、固着部分除去、グリスアップ(フッ素樹脂PTFE微粒子配合の高性能グリス)
・キャプスタン軸磨き(ピカール使用)
・駆動用ゴムベルト交換
ゴムベルトを新品交換致しました。
・ピンチローラーの新品交換
ピンチローラーを新品交換しました。
・ボリューム部分の接点改善処理
オーディオ機器等の接点クリーニング、接点復活等で有名なケイグ D5Sを使用し、接点部分の改善を実施しております。
よりクリアで透き通った音になったと思います。
・テープ走行速度の調整
テストテープを使用して440Hz(A音)となるように調整しました。
・エージング
おそらく何年ものあいだ、眠り続けていた筐体かと思いますので、10時間ぐらいの時間、オートリバースにてテープを再生し、エージング(通電)を実施しました。
・ヘッドの消磁
ヘッドイレーサーを使用してヘッドの消磁を実施しています。
・全般
各駆動部分、金属の接触部分についてグリスアップ、もしくは給油を実施しました。
[ご参考動画](YouTube)
メンテナンスの一部様子をご紹介しております。
ウォークマン修理の様子、豆知識の配信
※ よろしければチャンネル登録をお願い致します。
[整備後の状態]
・早送り/巻き戻し/再生について
早送り/巻き戻し/再生について、問題なく動作する事が確認できています。
・オートリバース機能について
スムーズに切り替わる事の確認が出来ています。
また、オートリバースモードの切り替えについても、問題なく機能しています。
・TAPEモードの切り替え
NORMAL / CrO2 METALテープの切替について、問題なく機能しています。
・DOLBY NR(ドルビーB)について
DOLBYについて、問題なく機能しています。
・DBB機能について
問題なく機能しています。
・ボリュームについて
ガリ等なくスムーズに動作します。
[注意事項]
ガムバッテリーは付属しません。落札者様にてご用意ください。
WM-607は1989年代後期に発売された商品のようです。
30年程度以上の年月が経過した商品ですので、今回未確認、もしくは今後どのような問題が発生するか正直わからない部分も多くあるかと思います。
こういった事と付き合っていくのが、WM-607のような古きよき時代の日本の技術と付き合っていく という事かと思っております。
このあたりをご理解頂いた上での入札をお願いしたいと思います。
送料は落札者様のご負担、ノークレーム、ノーリターンにてお願い致します。