私はフルート奏者で、お弟子さんの指導も30年以上しております。
この本は、2014年に出版した、フルート上達のためのヒントがつまった著書です。
初版完売を受け、2021年7月に改訂版が出版されました。
フルートの音色やテクニックに関する課題はもちろんですが、
ソルフェージュの本質に関することや、
替え指、音律と音程、テンポ、装飾音符、舞曲、和声にも簡単に触れています。
この本にある課題の目的をしっかりクリアし、継続的に訓練していく事で、
必ず軸の安定した体幹と深い呼吸、そして美しく艶やかに響くソノリテを得ることができると確信しています。
本書の考え方の基本に、美しい音色や響きを作るには、美しい息を育てる事があります。
そして美しい息を得るためは正しい体の使い方を習得することが不可欠です。
音色が良くならない、音量が小さい、指が回らない、音程が悪い、
もしこれらのことで悩んでいるとしたら、
原因の根幹は、体幹のブレや呼吸の問題など、体の使い方にあります。
唇の形や、当てる位置ばかり考えても仕方ないのです。
本書では、息の流れをよくする練習や、カンニングブレスの練習、
スタッカート、ビブラート、ハーモニクスやホイッスルトーンなど、
シンプルながら根本的な課題の継続的な修練によって、軸のぶれない体を開発していきます。
この本にある課題によって、フルート本来の響きに出会い、
あわせて楽譜から音楽を読み解く力を磨き、練習の質を高め、
音楽表現のために必要な技術と感性を深めていただければ幸いです。
改訂版には初版にはなかった「演奏技術の考察」や、
付録として「不調な時の特効薬」や「ピッチの傾向」、
「差音について」を追記してあります。
改訂版出版の動画をYouTubeでご覧になれます。
https://youtu.be/pd6RRtNaA_I
また、同じチャンネル内で、
このワークブックに沿った内容のレクチャービデオも数多く配信しております。
◎基礎固め編1
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_SOQTxGBXRdo6mNq-_Ibkans_wyB8QzX
◎基礎固め編2
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_SOQTxGBXRdbxzX_PYm_MO8tsDPjWxpk
◎基礎固め編3
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_SOQTxGBXReGMD3jCq1xVCmKZoXZlcrl
◎基礎固め編4
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_SOQTxGBXRd0Yq6i7ePcIevyELbYsxeY
ご購読者からいただいた感想を一部ご紹介します。
"フルートの教則本は数多眺めておりますが、他でほとんど見かけないアイデアがぎっしり盛り込まれているのが印象的でした。説明文も、操作や動作に関わることはきちんと具体的に、抽象的に語らざるを得ない箇所(おそらくレッスンで対面で伝えるしかない領域)についても余韻のある的確な言葉で言語化されていて、先生の厳しさと優しさとそして熱意が伝わってきます。"
"どの頁の記載にも魂が込められていて、読めば読むほど素晴らしい教材だなという思いを強く致しました。例えば、「カンニングブレス」にしてもこれを個別の課題として取り上げている教則本は、少なくとも和書ではあまり記憶にありません。ブレスをとる練習が載っていれば良いほうで、結果として多くの学習者が「フレーズやテンポによってはブレスは素早くとらないといけないこともある」程度で無意識下に沈めてしまっているように思います。それを課題として引き上げているだけでも画期的だと思いましたが、それをスタッカートと関連づけていらっしゃるところなど、なるほどと思わず膝を叩きました。"
---その他---
・掲載写真の目次の画像が読みにくい場合は、
コチラのURL→ https://otomigaki.com/tk/book.html#section-about
でPDFを表示いただければ鮮明に見れると思いますのでよろしければご覧ください。