名レーベルECM異色系名盤 名手Terje Rypdal 大傑作 完全・拡大版「Odyssey in Studio & in Studio」 輸入盤三枚組BOX仕様 未開封新品でございます。
初CD化の際に削除された楽曲を収録するにあたって、改めてマスタリングを行った感がある音質でございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは北欧系ジャズの名手揃い。
”Odessey 完全版二枚組”:Terje Rypdal(G、Syn、Soprano Sax)、Torbjorn Sunde(Trombone)、Brynjulf Blix(Organ)、Sveinung Hovensjo(B)、Svein Christiansen(Ds)。
”Unfinished Highballs”:Terje Rypdal(G、Syn、Soprano Sax)、Brynjulf Blix(Key)、Sveinung Hovensjo(B)、Svein Christiansen(Ds)、
そしてホーン隊、Key、B、Ds含む15人編成ジャズ・オーケストラ”Swedish Radio Jazz Group”となります。
前者は、1975年8月デンマーク・オスロの”Arne Bendiksen Studio”での制作。
後者は1976年6月 ”Sweden Radio”での実況録音となります。
”Odyssey”でございますが、そもそもはアナログ盤二枚組によるオリジナル・リリース。
されど初CD化の際にはCD収録時期の関係で楽曲(大作”Rolling Stone”)が削除されるという憂き目に遭いましたが、
ここでは完全版。
CD二枚組となり、そもそもの二枚組構成に準じたものとなったものでございます。
かの名レーベル”ECM”としては異色感のある音楽性でございます。
ジャズ・ロック~アンビエント~プログレ系の音楽性。
かのMiles Davis(Joe Zawinul中心の音楽性でございますが........)の大傑作”In a Silent Way”を下敷きにした感がございます。
かのBrand XやMahavishnu Orchestraや後にドイツで勃興する”環境音楽”系レーベル”Private Music”(TangerinDreamのPeter Baumann設立)系、
そしてかのフランスで登場したプログレッシヴ・ロック名バンド”Atoll”の大傑作2nd「夢魔」に繋がる音楽性。
”ECM”としては非常に異色感のあるロック色の濃い作品でございます。
但し、前衛系の難解さは非常に薄いもの。
演奏面重視でアンビエント感が強いものでございますがメロディ重視がミソでございます。
ギターのトーンも歪み系。
結構ハード感がありかの英国ジャズ・クロスオーヴァー系名ギタリストRay Russellに繋がる感。
また同じ”音楽境界人”系の音楽性が窺がえるフレーズが聴かれるというもの。
活動・作品制作の時代が双方共に重なる事があり、非常に興味深いものがございます。
後々に同じノルウェーのHR/HM系系名ギタリストRonnie De Tekro(TNT)との共演作を二作制作する事が頷けるものでもございます。
演奏・アンサンブルはギターのトーンと相反して非常に繊細で纏まったもの。
とりわけSvein ChristiansenのシンバルワークはECM特有の繊細さを感じるものでございます。
初CD化の際に(一枚組に纏める為に)楽曲が削られるという憂き目に遭いましたが(ならばPat Methenyの旧作群はどうなる?)、
今作はレーベル・オーナー兼プロデューサー”Manfred Eicher”の好みからはそもそも外れる音楽性の感。
非常に質の高い名盤とは言え、作品のレーベルにおける扱いが伺えるものでもございます。
さて”Unfinished Highballs”。
ラジオ放送用のスタジオライヴで聴衆を迎えた録音となります。非常に高音質でよくぞ発掘された!という感のある録音でございます。
全て未発表楽曲がミソでございます。
ジャズ・オーケストラを迎えた大編成。
ロック音楽に近いTerje Rypdal自身の音楽性もあり、同時代のロック/ポピュラー音楽系に接近した”後期Gil Evans Orchestra”に繋がる音楽性でございます。
”後期Gil Evans Orchestra”~アンビエント・”Private Music”系/プログレッシヴ・ロック系という感のある音楽性でございますが、
何せ”ジャズ・オーケストラ”を迎えた大編成でございます。
何処となくかのEmerson,Lake & Palmerの”Tarkus”を彷彿とさせる大仰さのタイトル曲や
初期Alan Parsons Projectにおける王立音楽院出身の”Andrew Powell”的なオーケストラアレンジ等々、非常に興味深い音楽性でございます。
但し、ジャズ・オーケストラは味付けという感がございます。
企画ものライヴという感がございますが次作となる”Waves”への音楽過程の感があり(次作にアレンジ変更で収められる楽曲が存在)、
アイデアを試すという感がございます。
非常に計算された感のあるアンサンブル・アレンジで緊張感があり、そのものスタジオ録音という感。
観客の存在が無という感があり、そのまま作品としてリリースしても良かったのでは?という感がございます。
次作でもジャズ・オーケストラ起用とのTerje Rypdal本人の意向が伺える感がございますが、
レーベル・オーナー兼プロデューサーのManfred Eicherに却下された感がございます.........................................
(Keyで充分!という事なのでしょうが.........................................................)
現在では入手が非常に困難。この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。