御存知!名手Warren Bernhardt/Jim Keltner/Pino Palladino参加 Simon & Garfunkel 再会ツアーライヴ盤 傑作「Old Friends:Live on Stage」2CD/DVD仕様輸入盤 中古でございます。
盤は非常に状態の良い中古でございますが、スリップケースやブックレットに輸入盤特有の擦れ等と経年の劣化がございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは興味深い面々。
Paul Simon(G&Vo)、Art Garfunkel(Vo)、Warren Bernhardt(P、Key、ex-Mike Mainieri's White Elephant、Mike Mainieri Group、L'Image、”Blue Montreux”/Pat Martine他セッション、Steely Danツアー・サポート他)、
Mark Stewart(G&Cello)、Larry Saltzman(G)、Rob Schwimmer(Key、Theremin)、Pino Palladino(B、Paul Young/David Gilmour/Steve Hackett/阿川泰子他セッション、The Who 制作/ツアー・サポート他)、
Jim Keltner(Ds、John Lennon/George Harrion/Ry Cooder/Bob Dylan/J.D.Souther/Delany & Bonney/Leon Russell/Joe Cocker/Carly Simon/The Travelling Wilburys他)、Jamey Haddad(Per)となります。
また楽曲により、かの”The Everly Brothers”:Don Everly(Vo、G)、Phil Everly(Vo、G)のゲスト参加がございます。
2003年12月3~8日米国ニューヨーク”Madison Square Garden”、同ニュージャージー州East Rutherford”Meadowland Arena”での実況録音からの抜粋となります。
DVDは長尺版。
The Everly Brothers楽曲共演等々、本編未収録楽曲が多々がミソ、でございます。
2003年グラミー賞”Lifetime Archievement Award”受賞。
受賞会場での演奏が非常に好評を得、両人共に非常に納得した出来となった事を機に再会ツアーを計画。
代表楽曲名を冠し”Old Friends Tour”として、ツアーに乗り出す事となります。
その後ツアーの大好評からライヴ盤及び映像収録を企画。
演奏・アンサンブルが熟れた第一回全米ツアー最末期公演に照準を合わす事となります...................................
さて今作。
”Simon & Garfunkel”ライヴ盤としては、かの歴史的な大傑作「The Concert in Central Park 」が思い出されるものでございます。
されど、チャリティー企画も兼ねていたコンサート。
かのジャズ/フュージョン系名手陣大挙参加があり、それを加味したアレンジで企画ものという感がございました。
2002年”Live from New York City, 1967”が公式盤としてリリースされ”Simon & Garfunkel”として本来のフォーク・デュオの姿が登場した事が切っ掛けとなり、
今作ではミッシング・リンクたるバンド編成としての”Simon & Garfunkel”の姿を意識した感がございます。
バンドではございますが、双方の顔を立てた感のある編成。
Paul Simon/Art Garfunkelの間には独特の葛藤があり、それを窺わせるものでございます。
嘗てのバンド編成”Simon & Garfunkel”の再現では無く、それに沿いながらもそれぞれのソロとしての創作の歩みを加味した感のあるものがミソ、摺り合わせ感がございます。
楽曲アレンジの有り方もございますが、案外懐メロ感は皆無。
また、再結成ツアーまでに至るインターヴァルが結構長いものではございますが、それぞれが単独で活動を継続している事もあり現役感があるものでございます。
「昔取った杵柄」と言えばそうでございますが、独特の緊張感が漂うもの。演奏・アンサンブルを引き締める感がございます。
また大物系は御任せ、の名手陣の存在。
Pino Palladino/Jim Keltnerの名手リズム隊にジャズ界の伝説級ピアニストでございますが、かの”Steely Dan”再結成ツアーにも起用され、
Art Garfunkelソロバンドの要たる巨匠名手Warren Bernhardtの存在がミソ。
葛藤有る独特の大物ミュージシャンの扱いに慣れている感が有り、彼らの存在がPaul Simon/Art Garfunkelを音楽的に繋ぐ感がございます。
(Pino Palladino:The Who、Jim Keltner:The Travelling Wilburys、Warren Bernhardt:Steely Dan等々...........................)
またCD二枚組本編は作品としての編集の感がございます。
かの”The Everly Brothers”楽曲共演等々が外されておりますが、音としてライヴとして印象が弱いという判断があった感。
作品として纏める上で中弛みを防ぐという感が窺えるもの。
また、映像を伴うDVD版に収録すればインパクトがあるとの判断が窺えるものでもございます。
ツアーは大好評そして今作リリースも大反響を呼び、ツアーは継続。翌年4月再開後の全米・ヨーロッパ圏と再び大好評となります.................
このツアーの大成功があり、その後も機会ある毎に共演そしてその好評を基にツアーが企画される事となりますが、
2008年バンド編成としての”Simon & Garfunkel”ライヴ盤”Live 1969”がリリースされ大反響を呼ぶ事となり、ツアー活動やファンが見果てぬ新作制作への期待が巻き起こる事となります....................................
されど、両者の独特な緊張感はそのまま続いていく事となります..................
また、それぞれのビジネス含めた様々なコンディションが合致しない事が有り、(以前程ではないにせよ)再び膠着状態に....................
そしてその後のArt Garfunkelの再活動希望発言あれど、2018年2月Paul Simonがツアーからの引退を表明する事となります........................
さて今作に収められた待望の”Simon & Garfunkel”としての新曲。
メロディがとても美しく、非常に良い楽曲で質の高いものではございますが.................................Paul Simon色が強いもので、Paul Simonの音楽性にArt Garfunkelが色を加えたという感。
正直Paul Simon/Art Garfunkelそれぞれのソロの音楽性は非常にアクが強いもの。
Paul Simon自身が”Simon & Garfunkel”を想定し作曲した楽曲の感がございますが、その”Simon & Garfunkel”の音楽性/有り方に対して見解がそれぞれ大きく異なる感。
融合ではなく摺り合わせた感のある楽曲でございます(Art Garfunkelの色が弱いという感)。
正直昔には戻れなかった、という感がございます。
Paul Simonのギター・ソロパートから楽曲が急に終了という編集の有り方から、元の録音原曲は長いのでは?という感が窺えるものでございますが、
正直もう少し長く聴きたかった感がございます................
されど、両者にとってここが限界であった感が窺えるものでございます...................
幾度となく有った”Simon & Garfunkel”再開時、Paul Simon/Art Garfunkel二名にて創作の際に嘗ての姿に戻れた瞬間があったとはPaul Simon。
そこにプロデューサーが介入し、全てが消えてしまったとも。
”Simon & Garfunkel”らしさを求め両者が何とか折り合いをつけ、ようやく公開・収録となった感が窺える楽曲でもございます。
Paul Simon曰くの上記発言等から”Simon & Garfunkel”として様々な創作や録音が為されていた感が窺えますが、未公開音源の公開が渇望されるものでございます.........................................
現在では入手困難。この機会に是非。