●極上和本YM4912●江戸明治和本等＞観世音利益仇討 聖観世音霊験記 松園梅彦 稀書

■観世音利益仇討［〈金竜山浅草寺〉聖観世音霊験記・観世音霊験記］

【判型】中本冊。縦174粍。

【作者】松園梅彦（柳屋梅彦・春友亭・文亭）作・序。歌川直政（容斎・一容斎・一揚斎）画。

【年代等】安政2年1月自序・刊。［江戸］著者蔵板。

【備考】分類「読本」。『観世音利益仇討［〈金竜山浅草寺〉聖観世音霊験記］』は、東京都台東区浅草の金竜山浅草寺の由来と、同寺本尊「浅草観音（聖観世音菩薩）」の霊験の数々を絵入りで綴ったもの。作者自序によれば、浅草寺の「所謂（イワレ）」を詳しく知るものが少ないことを憂えて、「往昔（ムカシ）推古の朝に当て宮戸川より出現ありし由来」は勿論のこと、「其霊験の有し事を文をかざらず、作を交えず、児童等に分解安（ワカリヤス）きやうに書つゞ」ったもの。なお、立命館ARCの秋説によると、浅草寺縁起に馬琴の中本型読本『敵討枕石夜話（カタキウチチンセキヤワ）』（文化5年刊）の抄録を付会したものという。なお、巻頭3丁半に浅草寺の年中行事・祭礼の一覧と挿絵4葉を掲げる。

★原装・刷外題・状態並み。稀書(全国に所蔵数カ所(国文学研究資料館DB))。