着物と洋服、人の体を包むということでは同じ。非常に違うのは着物は包むのよ。洋服を入れるのよ。かたちの決まったものの中に
生身の人間が入っていくのよ。それは大変な違い。
物と人との間柄の違いね。着物は人間に対して非常に謙虚。洋服は人間を規制している。私の中に入りなさい。私はこれ以上大きく
も小さくもなりません。着物はどんなに太っても痩せても、同じ一枚で済むじやない。
私は人間が主人である着物のほうが好きなの。洋服は従わなければならない。それがイヤなの。イヤというより情けないのね。
【これでおしまい(篠田桃江著 講談社2021年発行)】より抜粋。
本展はきものが鎌倉時代から現代まで日本の歴史と共に、その時代に合わせてきものの流行がどんな風に変容してきたか、一連の経緯を
紹介しています。信長・秀吉・家康・篤姫など歴史上の著名人が着用したきものや、尾形光琳直筆の小袖に加え、きものが描かれた国宝
の絵画作品、 さらに現代デザイナーによるきものなど国宝・重要文化財を含む展示作品総数300件。
● 図録「特別展 きもの KIMONO FASHIONING IDENTITIES」
● 目次
きもの 日本人が「着る物」 小山弓弦葉
序章
1 モードの誕生
豊臣政権から徳川政権へー安土桃山・慶長期のモード
憂き世から浮世へー元和・寛永期のモード
2 京モード 江戸モード
小袖模様の革命ー寛文期のモード
「伊達」を競うー元禄期のモード
台頭する染模様ー友禅染の時代
光琳模様ー「光琳」ブランドの流行
江戸のミニマリズム
「いき」の美ー町家のよそおい
賛美を尽くすー豪商・太夫のよそおい
格式の美ー大奥のよそおい
3 男の美学
サムライの美学ー信長・秀吉・家康のファッション
「若衆風」ファッションー友禅染振袖
「つう」の美学ー下着
江戸っ子の「いま」ー火消半纏と国芳ファッション
男性のお洒落小物ー印籠・根付・煙草入・煙管
コラム 男性の印籠・根付 猪熊兼樹
4 モダニズムきもの(明治・大正・昭和初期)
モードのデモクラシー
帯留の発生と変遷ー機能性から装飾性重視へ 高須奈都子
モダン・デザイン・コレクション
5 KIMONOの現在
TAROきもの
久保田一竹のインスタレーション
人間国宝にみる伝統と革新
YOSHIKIMONO
上布ー絹を目指した麻織物 マリサ・リンネ
江戸時代の風景画の流行ときもの 大橋美織
近代の着物ー生地と技法 澤田和人
作品解説
用語解説
作品目録(日英併記)
● 編集 東京国立博物館 朝日新聞
● 発行日 2020年4月14日
● サイズ 30.6cm×23.2cm×3cm ハードカバー 399ページ
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