1987年9月16日に発売。1986年10月にバラードが廃止されたため、車名から「バラード」が外れ単独ネームとなる。
グレードは1.5Lの「1.5X」(EF6)と1.6Lの「Si」(EF7)。そして1989年に発売された新型エンジンVTEC搭載のEF8。
キャッチフレーズは「サイバー・スポーツ」。
特にEF8に関しては当時峠やジムカーナなどではほぼ敵なしと言っていいくらい無敵コーナリングマシンであった。
全日本ジムカーナで最多勝利数を記録し今も現役のあのレジェンドの山野哲也選手もかつてCR-Xで参戦していた。
このクラスだとどうしてもAE86などが有名なってくるが、今でこそチューニングパーツやレストア技術が上がり
高い戦闘力のAE86は多数存在するが、当時はこのクラスでこういったコースだと速さにおいてはシビックとCR-Xのほぼ独壇場であった。
現在においてもミニサーキットにおいて現役のスポーツカーでも勝負にならないくらい物凄いタイムを出しているCR-Xは多数存在する。
それくらい軽さと足回りをベースとした車の素性が素晴らしいという事である。
車体の軽量化をしていくと究極までやると何と700kg台まで落とせるというのだから驚愕である。
現代のスポーツカーが平均で1500kgくらいはあるのでその約半分の重量という事になる。これで遅い訳がない。
エンジンはD15B型エンジン(CVデュアルキャブ仕様)と、ZC型エンジンの2種類。
D15B型はSOHCながら1気筒あたり4バルブ(吸気側・排気側それぞれ2バルブ)で、「ハイパー16バルブ」と称していた。
「Si」のボンネットには、先代同様パワーバルジが設けられ、「1.5X」との外見判別が容易だった。
そして最大のトピックだったのが1989年9月22日に「VTEC」(可変バルブタイミング&リフト機構)を備えた
B16型エンジンを搭載した「SiR」(EF8)が発表された事だ。
最高出力は160PSに達し、排気量1Lあたり100PSという、市販車の自然吸気エンジンとしては驚異的な出力を発揮していた。
リッター100馬力というのは現代のスポーツカーでもなかなか超えられていない水準で、
これが35年前に開発されていたという事が驚愕である。
いかに本田技研という会社のエンジン技術力が高かったのかが分かる。
エンジンだけでなくサスペンションも進化し前後ともダブルウィッシュボーン式となり路面への追従性が飛躍的に上がっている。