15.2×11.1㎝
前篇 上 全63丁
後編 下 全63丁
【題箋】『風來六々部集 前篇 上、後篇 下』
【扉】
放屁論 同後篇 痿陰隱逸傳
力婦傳 蛇腹青大通 於千代傳
風來六部集 前篇 後篇 四冊
飛だ噂の評 天狗髑髏鑒定縁起 里のおた巻
飛花落葉 菩提樹の辨 細見嗚呼お江戸の序
【内容】挿絵多数あり。
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前篇 上
風來六部集序 1丁表
天竺老人頼もせぬに筆を採る 安永九(1780)年五が十八日
放屁論自序 3丁裏
風來山人誌
放屁論 4丁裏
放屁論後編自序 18丁裏~22丁裏
放屁論後編 1丁表
追加 21丁表
跋24丁裏
葛西土民姑射杜老糞舩の中に書す
痿陰隱逸傳自序 25丁裏
明和五(1768)年春三月風來山人題悟道軒
贊曰 28丁表
無名禅師撰
痿陰隱逸傳(なえまらいんいつでん) 28丁裏
痿陰隱逸傳跋 38丁表~39丁裏
明和戌子(1768)春二月後學陳勃姑干勢臭齋(まらくさい)
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後篇 下
飛花落葉序 い丁表
四方山人 てんつる天明みすぢ糸の長き春の日
飛花落葉序 は丁表
序 に丁表 《この丁はつぎの丁の後に入る》
あけら管江題
喜三二識す 天明卯のむ月はしめ
序 へ丁表
へづつ東作書
飛花落葉 1丁表~35丁裏
跋 天明三(1783)年むつきの比 33丁表~35丁裏
風來山人遺弟
下界隠士天竺老人述
細見嗚呼御江戸序 1丁
福門鬼外戯作
序 1丁表
風來山人誌
菩提樹之辨 2丁表
跋 14丁表
風來六部集跋 15丁裏・1丁表~3丁表
小膽山人
【参考】
・丁付けについて はっきり言って、雑多。
丁付けに「いろは」を使ったのを初めて見た。
・この本は「狂文」といわれるもので、『放屁論』からして面目躍如としている。
『痿陰隱逸傳』だけ見ると何のことか解らなかったが、その読み仮名「なえまらいんいつでん」【画像5参照】から、男性の大事なものが「萎えている」と言う事を知って、勢臭齋(まらくさい)と言う号【画像6参照】、「放屁論」という名からも何やら「臭い立つ」感じがしてしまった。
・狂歌師との交流
序や跋に「あけら管江」・「へづつ東作」の名が見える。
・平賀源内 ネットで調べてみると、彼は男色故、生涯妻を娶らなかったとのこと。「後編下」「飛花落葉」の最初の項目に「江戸男色細見序」【画像8参照】 とある。
・平賀源内の号
画号の鳩渓(きゅうけい)
俳号の李山(りざん)
戯作者としては風来山人(ふうらいさんじん)
浄瑠璃作者としては福内鬼外(ふくうちきがい)
福は内、鬼は外 から採った?
殖産事業家としては天竺浪人(てんじくろうにん)
生活に窮して細工物を作り売りした頃には貧家銭内(ひんかぜにない)
等々多数。
・番外 どうでも良いことだが、「後編 下」2丁裏に、歯磨きの宣伝文句を見つけた。
はこいり はをしろくし
漱石香 口中あしき
はみがき 匂ひをさる
二十袋分入 壱袋代七十二文
つめかへ 四十八文
【因みに】「漱石」は夏目漱石の専売特許かと思ったら、この時代「漱石香」として登場していた。
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【刊期等】
明治廿四年十□月廿五日印刷
仝 年十□月廿七日出版
著作者 武田 正吉
発行者
印刷人 武田傳右衛門
発行所 大川 錠吉
※糸切れがしていたので、似た糸でかがり直した。
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。
※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、多数あり。
特に、前篇上 に損傷がある。
※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。
※なお、落札頂いた商品は、郵送を基本としておりますので、土・日、休日・祝日の発送は致しておりません。あらかじめご承知おき下さい。