〈解説文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉
①ジェーンはまんなかさん 1991年第一刷発行。
紙カバー付き。
★カバー=背の天にヨレ有り。表紙小口側下端に
小折れ跡、ヨレ有り。
★本体=三方に経年ヤケ、地に汚れ有り。
②フランダースの犬 1994年第35刷発行。
紙カバー付き。
★カバー=背の天にヨレ、全体に保管上のスレ傷汚
れ、やや有り。
★本体=三方に経年ヤケ有り。
★★上記以外、二冊とも本文内に目立つシミ汚れ等無く、製本は堅牢、ご愛読に支障は御座いません。
お勧めの2冊組です。フランダースの犬は、皆様ご存知の名作ですが併録のニュルンベルクのストーブは未だ未読の方も多くおいでなのでは。
ジェーンはまんなかさん、モファット兄妹シリーズ4冊のうちの2作目に当たります。
10歳ジェーンは、貧しい母子家庭の四人兄妹の真ん中です。家族モノとしては、ローラや、若草物語といった古典的名作が思い浮かびますが、こちらは、あくまで子供の視点を通しての明るい日常が語られます。
自家よりリッチな、お手伝いさんの居るストークス家にディナーのお呼ばれに行ったジェーン。お代わりの肉を勧められても、それはお手伝いさんの分だから食べてはいけないのだと母から注意されます。
ところが!ジェーンは未だ一切れも取っていないのに、大皿には一切れしか残っていません。これは貰っても良いのか?お手伝いさんの分ではないのか?ジェーンの内心の葛藤が面白いのです。
ニュルンベルクのストーブ、冒頭で10人兄妹を抱えた、生活能力の無いストレーラ寡夫の家の貧しさぶりが語られます。
このお父さん、甲斐性がない上に、唯一の財産であるヒルシュフォーゲルなる陶器の大ストーブを、端金で売ってしまいます。子供達が唯一暖をとれる憩いのストーブでしたのに。
オーガスト少年は、愛するヒルシュフォーゲルを追いかけて、何とストーブの中に忍び込み、積荷として運ばれていくのです。ストーブを買い取った人とは、誰だったでしょう?
2冊とも、貧しさの中でも明るく、心をしっかりと持った子供のお話です。
状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。
古書にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。