ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 3枚組
・ピアノ協奏曲第1番ハ長調 op.15
・ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 op.19
・ピアノ協奏曲第3番ハ短調 op.37
・ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58
・ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 op.73『皇帝』
マウリツィオ・ポリーニ(p)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:クラウディオ・アバド
録音:1992-93年
ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
ポリーニ50~51歳の演奏、気迫溢れるライヴならではのソロは、より柔軟な表現の深みを加味した近年の円熟をも漂わせ、しかもその完璧さは相変わらず非の打ち所がなく、自然な息遣いのうちに知的な造型感覚と情熱を示した名演と絶賛されています。ポリーニとはきわめて相性が良いアバドが率いるベルリン・フィルの、パワフルかつ俊敏な伴奏も聴きどころです。
ポリーニによる全集については再度言及の必要はないかもしれないが、改めて聴いてみての印象であるが、やはりその瑞々しいピアノは見事である。ポリーニのピアノは元来理知的で、直線的な音色によるクールな響きに特徴があったが、その一方で冷たさや即物性もあった。しかしこの頃の録音になると、情感、と言っていいのだろうか、適度な柔らか味を合わせて獲得している。ポリーニとクラウディオ・アバドによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集。90年代の録音で円熟期に差し掛かったミラノ出身の両者とあって息がピッタリ合っている演奏、特に第5番「皇帝」が素晴らしい。
協奏曲の中では古典的でありながら、即興的な色合いを持っている第2番などで、この暖かみのある音色は音楽の幅を心地よく広げてくれる。第2楽章の高雅さなどなかなか得がたい魅力に満ちている。第4番も良い。音色がつねに高級な色合いを持っていて、オーケストラと溶け合っている。楽想の移り変わりが自然で、ニュアンスが濃い。「皇帝」もぱっと聴いた感じ「豪壮」であるけれどもその、その「豪壮さ」の内訳が高度に裏打ちされた論理的な構成感によっている。それでいて冷徹一辺倒にならないところが巨匠の芸といえる。
輸入盤
盤面disc2にすれ、disc1&3に微すれありますが再生問題無し
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追加購入1枚各150円引き
10点以上は全品150円引き