ピチカート・ファイヴのヴォーカルでもあった、田島貴男(アナタじゃなくてタカヲ)率いるオリジナル・ラヴ。本作は、メジャーからのファースト・アルバムだ。
サイケデリック的要素に、ジャズやソウルといったブラックミュージックを加えた、都会的なセンスの洗練されたサウンドだ。田島貴男のエロチックな声は魅力にあふれ、決して熱くならずソフトにシャウトする独特の歌唱は、女心をしっかりととらえそう。プロデューサーは井出靖。2枚組、全15曲というあたりに自信がうかがえる。
ディスク: 1
1BODY FRESHER
2BLUE TALD
3DEEP FRENCH KISS
4GIANT LOVE
5SWEAT AND SUGAR NIGHT
6FAT LOVE STORY
7TIME
8夜をぶっとばせ~LET’S SPEND THE NIGHT TOGETHER
ディスク: 2
1LOVE VISTA
2WITHOUT YOU
3I WANT YOU
4DARLIN’
5JUMPIN’JACK JIVE
6LOVE SONG
7ORANGE MECHANIC SUICIDE
田島貴男率いるオリジナルラブの記念すべきデビューアルバム。なんとデビューアルバムにして2枚組の大作で、各曲のクオリティも非常に高い。さらに曲もバラエティにとんでいて名曲ぞろい。2枚続けて聴くととても聴き応えがある。特にDisk2の1曲目の「Love Vista」は超名曲。10分近くの長い曲だが、この長さが快感に変わる。それからJazz魂炸裂の「Blue Talk」、バリトンサックスが泣ける。オリジナルラブは数多くのアルバムを発表しているが、結局このアルバムを超えることができなくて、四苦八苦しているように見える。現在は田島君一人になってしまい、また年齢を重ねたことで、トッポい感じ(ってわかりますよね)が消えてしまった。立原あゆみの名作漫画、「仁義」のOVAを俳優、石橋保が好演しているのですが、(深夜のCATVでよくやってます)、ちょうどそんな感じの、危険な雰囲気が、当時の田島君にはあった。デビューアルバムを超える作品を聴いてみたいです、田島君のファンとして。