ミトロプーロス/マーラー選集(4CD)
交響曲第1番、第3番、第8番、第10番~アダージョ
ミネアポリス響、ケルン放送響、ウィーン・フィル、ニューヨーク・フィル
指揮台での動きが非常に激しく、ときにかなりの高さまでジャンプすることがあったことから、「エアボーン・マエストロ」とも呼ばれていたミトロプーロス。
表現力豊かな指揮ぶりと共に、驚異的な記憶力の持ち主としても知られており、それゆえかミトロプーロスのもとには、手間のかかる作品や初演物の依頼が多く、特にマーラーや声楽大作、オペラの多いことでは、戦後の欧米楽壇で際立って目立つ存在でもありました。一方でミトロプーロスは、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番やクレネクのピアノ協奏曲を弾き振り(!)するなどピアノの腕前もソリスト級、しかも自ら作曲もおこなうという多芸多才な人物で、その個性の強さにはすごいものがありました。
マーラーに関しても人気が出る前から熱心に取り組んでおり、バーンスタインに与えた影響にも非常に大きなものがあると考えられています。
第3番はケルンでのライヴ録音で、ミトロプーロスは、この2日後、スカラ座での同曲リハーサル中に過労が祟ったのか、心不全のため急死してしまいます。
【収録情報】
● マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』
ミネアポリス交響楽団
録音:1940年11月4日(モノラル)
● マーラー:交響曲第3番ニ短調
ルクレツィア・ウェスト(メゾ・ソプラノ)
ケルン放送合唱団
ケルン放送交響楽団
録音:1960年10月31日(モノラル/ライヴ)
● マーラー:交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』
ルクレツィア・ウェスト(メゾ・ソプラノ)
ミミ・ケルツェ(ソプラノ)
ヒルデ・ツァデク(ソプラノ)
イーラ・マラニウク(アルト)
ジュゼッペ・ザンピエリ(テノール)
ヘルマン・プライ(バリトン)
オットー・エーデルマン(バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン楽友協会合唱団
ウィーン少年合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年8月28日(モノラル/ライヴ)
● マーラー:交響曲第10番嬰ヘ長調~第1楽章アダージョ
ニューヨーク・フィルハーモニック
録音:1960年1月17日(モノラル/ライヴ)
ディミトリ・ミトロプーロス